CGのクオリティーはLighting次第でガラッと変わります。
さらに、ライトやカメラをちょっ調整しただけで印象が大きく変わるため、画作りの面白さを体験できる面白い分野でもあります。
Lightingはストーリーテリングにおいても大きな役割を果たします。
そうした部分は、レイアウトやアニメーションに通じるところもあります。
私の場合は3DCGアニメーターとして、レイアウトやアニメーションや演出を学ぶ延長上にLightingを学ぶために、Udemyで「Maya Lighting Masterclass: Become Pro at Rendering」を受講しました。
当然のことながら、Lightingを学ぶ人はモデリングをしていて、自分のモデルをより良く魅せるために学ぶ場合がほとんどです。もちろんそういった人の要求にも答えてくれる素晴らしい講座でもあったためにこの記事で紹介します。
「Lighting」と「Rendering」と「Postprocess(Composite)」は、言わば三位一体の関係です。
したがって、Lightingを学ぶことと同時にRenderingとPostprocessについても一緒に学ぶことが出来ます。
Postprocess(Composite)については、Photoshopを使用しての解説です。
Nukeを使用したAOVsでのCompositeについて学べるわけではありません。
その点は注意が必要です。
Lightingを学ぶ意義
3DCGにおいて「Lighting、Rendering、Postprocess」は最後の工程です。
キャラクターや背景(Environment)が揃っていないと、Lightingのセットアップが出来ないからです。
したがって、学習する順番としても最後のほうになります。
3DCG学習者はモデリングの時点で挫折してしまった場合、「Lighting、Rendering、Postprocess」の工程を体験することなく、3DCGの世界から去ってしまうことになります。
しかし、それではあまりにも勿体ない。
なぜなら、モデリングが向いていなかったとしても、LightingとRendering(さらにはComposite)といった分野に適正がある可能性を閉ざしてしまうからです。
LightingはCGのクオリティーを飛躍的にアップさせることができます。
モデリングの人が自分が作ったモデルを演出して魅せるために学ぶのは当然のことです。
しかし、それ以外の分野の人でもセカンドスキルとして学ぶのに適した分野でもあります。
たとえば、私のようにアニメーションの人でも、レイアウトや演出といった部分では、ライティングの知識は欠かせません。また、ストーリーテリングや視線誘導といったアニメーションにも通じるものも少なくありません。そして、ライトやカメラを微調整するだけで、ガラッとクオリティーがアップする点もアニメーションと似ている部分であり、同じような面白さも感じました。
『Maya Lighting Masterclass: Become Pro at Rendering』で学べること
この講座で学べる主な内容
- 室内のライティング
- 昼間、夜、夕日(朝日)といった時間による違いを表現するライティング
- キャラクターのライティング
- 様々なライトの使用方法
- Arnoldでのレンダリング方法
- 被写界深度を使用したレンダリング
- フォグのレンダリング
- ガラス、水といったもののマテリアル設定
- Substance Materialsの使用方法
- レンダリング後のポストプロセス
基本的にはLightingするシーンのセットアップ方法が学べます。
様々なライトの種類や、効果的な使用方法も学ぶことが出来ます。
カメラの仕組みといった座学的解説。フォグを使用したレンダリング方法。Bloom、ビネットといった効果を適用する方法も学ぶことが出来ます。
とにかく、「Lightingによってクオリティーを上げたRenderingをした画作りをしたい。」
そういった人におすすめです。
LIghtingを学ぶ本を読んでみても、実際に手を動かして自分でLightingしてみないことには、わかった気になっているだけです(「理解しただけ」と「自分で出来る」では大きな違いがあります)。
この「Maya Lighting Masterclass: Become Pro at Rendering」では、実際に手を動かしながら実践を通して学ぶことが出来ます。
さらに、それだけでなく、付属してくるアセットが高品質なため、自主練として新しくシーンをセットアップして試したくなるところが、この講座の最大の魅力です。
ただし、Postprocess(Composite)については、Photoshopを使用しての解説です。
Nukeを使用したり、AOVsを分けてレンダリングしたものを再構築するといった内容ではありません。あくまでも、画作りにおいて「この部分をこのように調整すると良い」といった解説です。
Compositeについて学びたい場合は、別の講座を探しましょう。
しかし、そうした部分を期待して受講するのでなければ、非常に満足のいく内容です。
まとめ
Lightingは楽しいですよ!

- MayaのLightingとRenderingの講座というだけで貴重。
- クオリティーの高いアセットがダウンロード出来るので、練習のモチベーションが上がる。
- 英語の講座である(自動字幕も英語のみ)。
- アセットに含まれるキャラクターには、簡単なポージングが出来る程度のリグをつけてほしかった。
英語の講座ということが、唯一にして最大の欠点です。
しかし、それ以上に、ダウンロードできる教材のアセットのクオリティーが高く、自主的にシーンをセットアップして様々なライティングを試したくなる素晴らしい講座です。
LightingやRenderingを学ぶのに最も苦労するところは、セットアップするアセットを用意することです。Lightingを学びたいのに、アセットがないからモデリングからやらなくてはならないというのでは、効率が悪すぎます。例えるならば、「カレーを作りたいのに、野菜を育てるところからはじめなければならない」状態です。
しかしながら、この「Maya Lighting Masterclass: Become Pro at Rendering」の講座は、自主的に復習(または、それ以上の新たな試み)をしたくなるような高クオリティーのアセットが付いています。
そうです。すぐに、「カレーを作り始めること」が出来るのです。
特に3DCGの学習においては、まず最初にモデリングから学習します。
このことについては、当然であり何の異論もありません。
でも、このモデリングを学ぶ部分のボリュームがかなりあるため、初心者は「3DCG ≒ モデリング」というふうに誤解している人が多すぎます。
その結果、「モデリングに挫折 ≒ 3DCGに挫折」という人も、多すぎます。
そういった悲しい結末を避けるためにも、ある程度3DCGを学んだらLighting(Rendering)を学んで欲しいというのが、私の願いでもあります。
スマートフォンの普及により、写真をとるのが好きな人が多いので、絵を描くというよりも、写真撮影に近いLighting(Rendering)に興味と適正を感じる人もきっと多いはずです。
そういった人に3DCGの面白さを味わうことなくやめてしまうようなことがなくなってほしい。
そういった思いも込めて、Lightingを学ぶことをおすすめしています。
とにかく英語が苦手な場合は、この講座でLightingしたくなる高品質なアセットを手に入れて、自分なりに遊んでみるだけでも良いです。ライトの微調整だけでも、雰囲気やクオリティーがガラッと変わるので面白いはずです。まずは、3DCGの面白さを体験してみましょう。
もちろん、自分が作ったモデルを上手に魅せるためにLightingを学びたいという人にもおすすめの講座です。
Lightingは、多くの人が学ぶべきスキルですが、学ぶべき機会や教材といったものがあまりありません(座学だけの内容のものはありますが、実践を伴ったものは私はあまり知りません…)。
そうしたことから、私が実際に受講して良かった「Maya Lighting Masterclass: Become Pro at Rendering」をおすすめします。


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