あなたが3DCGを始めた理由は何ですか?
おそらくCoolな映像(形容詞は何でもかまいません)を作りたかったのではないでしょうか。
特に、何らかのキャラクターが演技をしているところや、激しいアクションシーンといった映像を作りたい場合にはうってつけの講座があります。
それが、「初心者から3Dキャラクターアニメーション完全マスター講座 | キャラクターに生命を吹き込む!」です。
3DCGでカットシーン(ショット)として映像を作ることは、非常に自由度が高く、個人の裁量に委ねられる部分がかなりの部分を占めます。たとえ、絵コンテ通りに作らなければならない場合でも、10人が作れば10通りのものが出来上がります。それゆえに最も面白い分野であると同時に、自由度が高すぎて、どうすればよいかわからずに迷子になってしまう危険性もはらんでいます。
このように3DCGでカットシーン(ショット)を作ることは非常に難しい作業です。この講座でそのようなカットシーン(ショット)を作る際の基本的な手順を学ぶことが出来ます。
また、この講座ではプロの実作業の動画がかなりの割合をしめています。プロが実際にどのように作業しているのかを見ることが出来る非常に貴重な機会でもあります。特に初心者にとってはものすごく大きな学びになるので、長時間になってしまいますが、出来ることなら全部見ましょう。講座名の通り「キャラクターに生命を吹き込む」様子を垣間見ることができます。
講座の特徴
具体的に3DCGアニメーションのカットシーン(ショット)の作り方を学ぶことが出来るのが、「初心者から3Dキャラクターアニメーション完全マスター講座 | キャラクターに生命を吹き込む!」です。
使用している3DCGアプリケーションはMayaですが、Maya以外(Blenderや3ds Max等)のユーザーでも全く問題ありません。
アニメーションを学ぶ段階には、バウンシングボールを作ってアニメーションカーブの使い方を学んだり、人が歩くアニメーションの作り方などを学んだ後に、実際に映像としてのカットシーン(ショット)を作ることになります。
まだ、バウンシングボールや人が歩くアニメーションを学んでいない方は、Maya(3DCG)学習のロードマップの記事を参考に、まずはその2つを学んできてください。その後にまたこのページに戻ってきていただけると嬉しいです。
講師の方は作画(手描き)と3DCGアニメーションの両方のキャリアがある方です。
手描きのアニメーター出身ということで、手描きアニメーター視点のからの3DCGアニメーション講座といったものを期待される方も多いかと思います(私がそうでした)。
しかし、講師の方の話によると、外国人の同僚の方からオンラインでアニメーションを教えてもらうことが出来るという情報をもとに、3DCGアニメーションのオンラインクラスを受講したようです。したがって、アメリカのアニメーション教育の流れを汲む3DCGアニメーションの講座です。その点は間違えないようにしてください。
ただ、手描きのアニメーター出身ということならではの部分があったので紹介します。
使えるちょっとした技や知識というセクションの中に、「映像をたくさん見る」というチャプターがあります。そこではYoutubeで、12名のおすすめアニメーター(私はその中の1人しか存じ上げませんでした)の「作画MAD」を見るのが良いと言っていました。実際にその中の1人(一番左上の方)のアニメーターの作画MADを見てみましたが、さすがのクオリティーでとても勉強になりました。ここで12名の名前を上げるのはやめておきますが、この講座を受講された際にはぜひともチェックしてみてください。私も残りの11名の方の作画MADを確認してみます。
カットシーン(ショット)を作る手順
初心者の場合は、いきなりレイアウトから始めてしまう人が多いと思いますが、その前にやらなければならないことがいくつもあります。
クオリティーの高いカットシーン(ショット)を作るためには3DCGソフトウェアを立ち上げる前にきちんと準備をする必要があります。
特に、準備段階にどんなことをやるのかをこの講座では学んでください。いつも行き当たりばったりに作っていると、上手く言ったときも、失敗したときも、どっちみち偶然そうなったに過ぎません。どこが上手く言ってどこが拙かったのかを今後に活かすためにも必ずこのステップを踏んで作るようにしてください。
打ち合わせ、コンテ、作業内容の確認。
キャラクターの性格、生活環境等を把握。
設計図を作る(完成形をイメージする)。
参考に使う動画素材を用意する。
キャラクターやカメラを配置する。
キーとなるポーズだけで動きの流れを作る。
ポーズとポーズの間を滑らかに繋ぐ。
最終仕上げ、ブラッシュアップする。
ブロッキング以降の実作業の様子はかなりの尺を使っていて見ることが出来るので、初心者は、この部分を飛ばさずにしっかり見ておきましょう。
まとめ
- 何も知らない初心者がカットシーン(ショット)の作り方(準備段階から)を知ることが出来る。
- カットシーンを作っている実作業をじっくり見ることが出来る。
- 「原画」「動画」といった表現が、日本のアニメーション(2Dの作画アニメーション)に親しんだ人にはわかりやすい。
- Maya以外(Blenderや3ds Max等)のユーザーにも有用な内容。
- オンラインのアニメーションスクールよりも安価に知識が手に入る。
- 作業をしている動画の時間が長すぎる。
- 講師の方がMayaをメインツールとしていないので、Mayaの特別なテクニックといったものは学べない。
- オンラインのアニメーションスクールで習う内容と変わらない(アニメーションスクールの場合は添削されるので経験になる)。
「初心者から3Dキャラクターアニメーション完全マスター講座 | キャラクターに生命を吹き込む!」は、3DCGアニメーションのカットシーン(ショット)の作り方を学ぶことが出来ます。
実際にプロの作業を見ることが出来るのが、この講座の大きな特徴です。初心者の方は特にこの実作業の動画から学ぶことが大きいと思います。また、実際に3DCGで作業をする前に、綿密な準備をしてから実作業に入るということがわかります。そして、この準備の段階がどれくらい大事なことなのかもわかります。
また、この講座ではMayaを使用していますが、Blenderや3ds Max等の他の3DCGアプリケーションのユーザーでも大変ためになる普遍的な内容です。Mayaじゃないからという理由だけで受講しない理由にはしないでください(講師の方はBlenderでの講座が多いことから、Blenderのほうが得意なようです)。
ただし、基本的にはオンラインのアニメーションスクールで学ぶ内容と同じです。オンラインのアニメーションスクールを受講したことがあるような人には、おすすめはしません。
しかしながら、オンラインのアニメーションスクールはそれなりに高額なため、試しにこちらの講座で内容を予習しておくのは悪くないです。オンラインのアニメーションスクールの場合は自分の作品を添削してもらえるので、この講座を受講したからといって受ける意味がなくなることはありません。
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