Udemy の 「ComfyUI for VFX - Beginners - 2026」 は、講師の Rafi 氏 (紹介では VFX アーティストとして 25 年以上、AI を制作ツールとして検証してきた旨) の、ComfyUI を VFX ワークフローに載せる前提の入門講座です。
プロンプトを打って当てっぽうに一枚出すだけではなく、ノードを繋いで「何が起きているか」を理解してから使うスタンスが最初からはっきりしています。
私は Maya を 20 年以上メインにしてきた 3DCG アニメーターで、VFX 専門ではありません。 だからこそ、**「現場のパイプラインに、明日からどこまで入るか」**だけはシビアに見ました。
結論から言うと、カリキュラムの一本道 (UI と基本ノード → Z Image Turbo 周り → 画像の比較整理 → 爆発・魔法・嵐) は、VFX/3DCG 側の人が ComfyUI の地図を頭に入れるにはかなり分かりやすいと思います。
はっきり言って、未完コースで、今後も中身が増えていく前提です。 さらに Comfy Cloud (講義では月 20〜35 ドル程度と言及) を動画パートで使うので、自宅 GPU だけで講義どおりに追いたい人は、時間と課金を最初から織り込んでください。 ここをナメると、途中で心が折れます (笑)。
「ComfyUI for VFX - Beginners - 2026」最新の目次と時間数を確認してください。
どのような講座か?
名前のとおり、ComfyUI を VFX 制作の文脈で使うための入門から実例までを、画面操作中心の英語レクチャーで進めるコースです。
Udemy 上のセクション名や順序は、今後のアップデートで変わり得ます。 いま見えている目次だけを信頼するのが安全です。
以下は、実際に受講して触れた範囲を、カリキュラムの塊ごとに整理したものです。
コース方針・前提
講師は、コースがまだ新しく、今後もエフェクトや技法が増えていく前提であること、価値のあるパートに時間をかけるので、無意味に尺だけを水増ししないという姿勢を冒頭で説明しています。
更新のタイミングは制作の都合に左右されるので、「いつ何が増えるか」は商品ページの目次を都度見るのが確実です。
あわせて、ComfyUI は GPU が成否を分けやすいツールだと繰り返し触れられます。 CPU でも動くが遅い、という話は本音で正しいです。
インストールでは、Windows 向けの手軽な導線 (Nvidia 推奨) に加え、Nvidia が無い場合の GitHub からの導入、Mac 向けの案内、デスクトップアプリ・ポータブル・手動といった選択肢が画面付きで追われます。
ここで個人的にポイントだったのは、実行ファイルの置き場所と、チェックポイント等を置く models 側のパスが別だという整理です。 モデルを増やすほど迷子になりがちなので、この話は地味に神です。
最後に、コースは未完であり、追加を待つ読者への礼儀として辛抱を求める締めの言葉も述べられています。 別見出しにせず、方針の一部としてここに含めます。
ComfyUI の基礎 (ノード・UI)
ComfyUI を Blueprint や Blender のシェーダーエディタに近い、ノードで手順が見える UI と位置づけ、1 枚のキャンバスがワークフローになる考え方から入ります。
組み込みノードとコミュニティ製のカスタムノード、モデルを「脳」にたとえて ベースと追加 (LoRA 等) を区別する話のあと、Civitai のようなモデル配布サイトで素材を探す流れにも触れます。
要するに、「どこで何を足せば絵が変わるか」を、アーティストの目で追えるようにするパートです。
操作面では、左の Templates から最小の画像生成を読み込み、足りないモデルのダウンロード、キュー、Latent で解像度やバッチを変えたときの挙動、正/負のプロンプトの意味まで、一連を画面上で追います。
Comfy Cloud ではテンプレに付随するモデルが既に揃っている例も示され、月額のクラウド利用と、動画パートでは時間短縮のためクラウドを使うという運用の話につながります。
ノードの グループ化、複数ノードを 1 つのノードに畳む UI、バイパス、色やピン、リンクの切断と Reroute、フォーカスモードなど、日々の作業で効く整理術も細かく扱われます。
グラフの理屈では、Load Checkpoint から モデル・CLIP (正と負)・潜在画像・シード (固定やランダム) を KSampler に入れ、潜在を画像に戻す VAE Decode、Save Image までを、まずは最小構成で説明します。
Steps や CFG を動かしたときの見え方、サンプラー名を変えると質感が変わること、Scheduler や denoise が結果に与える差、そして「すべてのモデルに同じ魔法の数値はない」という試行錯誤の前提まで踏み込みます。
最後にテンプレに頼らず、Load Checkpoint → CLIP Text Encode → KSampler → VAE Decode → Save Image を ダブルクリックでノード検索から手で立ち上げる回があり、他人のワークフローを読む土台になります。
LoRAって何?(超要約)
ここで一度だけ、LoRA (Low-Rank Adaptation) を噛み砕いておくと、後半の実習が追いやすくなります。
LoRA は、ベースモデルに「追加で覚えさせた作風・質感・キャラ性」を後付けで重ねるための軽量アダプタです。
実運用では、ベースモデルとの互換性がかなり重要で、組み合わせ次第では破綻しやすくなります。
まずは 同系統のベースモデル + LoRA から始め、強度を低めにして比較する進め方が安全です。
Z Image Turbo と LoRA
Z Image Turbo は講義内で Alibaba 系の高性能モデルとして紹介され、テンプレから一式を入れると 十数 GB 規模の初回ダウンロードが発生する旨が説明されます。
写真のリアルさ、英語や中国語の文字が画像に乗る例、炎や骨格、アニメ調やピクセルアートまで、見本画像を見せながら「このモデルが得意な領域」が語られます。
LoRA は ベースモデルに重ねるスタイルやフィルターとして説明され、対応するベースと組み合わせられない LoRA もある点が注意されます。
Load Checkpoint 一つにまとまっている構成と、Load Diffusion Model などに分かれている構成の違い、conditioning zero out のように ネガティブ入力を形式的に満たすノードが出てくる理由など、モデルごとにグラフの形が変わる現場感が出ます。
実習では、スケルトンや実写風からアニメ調への変換、画像内のテキスト、LoRA の入手と有効化、Neta Lumina や Aura flow に触れるパート、リアルなポートレートなどが続きます。
画像の加工・比較・整理
Image 系のノードで、読み込みやリサイズ、保存までを画面から辿ります。
検証の回し方では、同じチェックポイントから KSampler を複数複製し、Steps や CFG を変えた結果を、固定シードのまま一度に並べて比較する手順が丁寧です。
パラメータをいじるたびにキューを回し直す地獄を減らすコツとして、かなり有用です。
Subgraph でノードを包み、外からだけ数値を触れる整理や、画像の簡単なブレンドにも触れたうえで、より高度なブレンドは今後のレクチャーで深掘りしたいという言及で区切られます。
爆発・魔法・嵐 (VFX 寄りの映像例)
後半はいわゆる VFX らしい絵に寄せていきます。
まず長めの導入で、粒子や煙の密度をピンポイントで足し引きできない、少し変えると別物になり前の調整が活かしにくい、スケールや重力などの物理を AI は本当には理解していないといった限界が、講師自身の試行錯誤とともに語られます。
一方で、バーストのタイミングや地面との接触で煙が広がる様子、照明や影が背景と揃う合成の馴染みなど、長所も具体的に示されるので、「ロングでは使えるがクローズアップは難しい」という線引きが腹落ちしやすい構成です。
Houdini を知っている視聴者向けの比喩も挟まれます。
大規模な爆発では、テキスト to ビデオより、開始画像と終了画像を与える start〜end 方式が結果が良かったという経験が語られ、終わりのフレームを先に作り、画像編集で爆発を消して始まりのフレームを得るといった手順が実演されます。
ByteDance 系の start/end to video テンプレ、720p やカメラ固定のオプション、クラウド側のプレビュー表示の不具合に触れる場面もあり、きれいなデモだけで終わらない点が正直で印象的でした。
車の爆発やスタイル化された爆発など、同じ系統のレクチャーが続きます。
魔法使いのビームでは、講義で Qwen と呼ばれる画像モデルでソーサラーを立ち上げ、画像編集でポーズを変えてから動画に送る流れが追われます。
杖の先からビームを出したいのに手から出るなど、プロンプトとシードを何度か変えて様子を見る過程がそのまま収録されています。
ByteDance の start/end で動画化するパートに続きます。
嵐の海と船では、飛沫や白波、雷などデモ映像の見どころと、泡が空中で止まるなどの破綻がセットで示されます。
1 枚の画像から動画へ伸ばすテンプレ (講義では image to video 系、UI 上 12.5 などの表記) や音声付き生成のオプション、シードを変えた比較まで踏み込みます。
講師は、将来 DaVinci Resolve・AfterEffects・Nuke で破綻を直すレクチャーを足したい可能性に言及しつつ、「巨大流体を Houdini で極めるより、トラッキングとコンポを学べ」という強い主張も述べます。
ここは賛否が分かれるので、あくまで講義上の立場の紹介に留めておきます。
ComfyUI for VFX - Beginners - 2026
3DCGアニメーター視点での感想
「キーフレームとコンポのあいだ」を、生成でどこまで埋められるかを、講師自身がかなり具体的に語る点が、このコースの価値だと感じました。
特に爆発パートのイントロは、期待していたこと (省力化・品質) と、実際に詰まったこと (ランダムさ・物理の破綻) がはっきり書かれています。 現場で「AI 一本」にしない理由を説明する材料として、かなり使えます。
講義内の魔法のビームの例は、杖の先指定がプロンプトだけでは安定しない様子がそのまま残っており、「AI に任せ切りにできない部分」を体感で知る教材になっています。
嵐のパートでは単一画像からのモーション生成と、別モデル/シードの比較まで踏み込み、「どのモデルが今の目的に一番近いか」を試す姿勢が伝わります。
負荷面では、Z Image Turbo の一括ダウンロード規模や、動画パートでのクラウド利用を前提にすると、自宅 GPU だけの人は時間感覚が講義とずれる可能性があります。
UI は ComfyUI の更新でボタン位置が変わる旨がレクチャー内で言われています。
これは、最新の技術やツールを学ぶ際に避けては通れません。
画面が動画と微妙に違っていても慣れるしかありません。
ComfyUI for VFX - Beginners - 2026
こんな人におすすめ
ComfyUI を初めて触り、テンプレの中身を分解・再構築できるようになりたい人にはおすすめします。
Z Image Turbo や LoRA、複数 KSampler による比較まで、一連の「よくある構成」を短時間で掴みたい人にも合います。
爆発・魔法・嵐など、VFX らしい例で「使える/使えない」を知りたい人には、かなり刺さると思います。
英語の講義でも、画面追いで進められる人向きです。
時間と手間はかかりますが、字幕を翻訳すると理解しやすくなります。
逆に、「クラウド課金なし・ローカル低スペック PC だけで、すぐに長尺の動画生成まで再現したい」人には向きません。
すでに ComfyUI で本番パイプラインを組んでいる人には、基礎の重複が多いかもしれません。
ComfyUI for VFX - Beginners - 2026
注意点
- セール時は価格が大きく変わることが多いので、購入前に商品ページで表示価格を確認してください。
- 購入後は Udemy の「マイコース」から視聴します。講師が言及するダウンロード用画像・アセットは、公開されているリソースに従って保存してください。
- 返金や購入取り消しの条件は、Udemy の公式ヘルプで確認してください。
まとめ

- UI〜VAE/KSampler〜ゼロからのグラフまで、ComfyUI の骨格が順を追って学べる。
- Z Image Turbo・LoRA・複数 KSamplerなど、検証とスタイル展開に直結するパートが厚い。
- 爆発・魔法・嵐で、AI エフェクトの強みと限界を講師の経験談とセットで語る。
- 未完成コースであり、今後の追加がある前提が冒頭とコース方針の説明で明言されている。
- 総尺・セクションは増減しうる。購入判断は公開済みの目次のみが無難です。
- 動画パートはクラウド前提の説明が強い (自宅のみの人は再現コストに差が出ます)。
- Git/venv 等の細かい自家環境は、講義の主戦場ではありません。
- DaVinciResolve/AE/Nuke 連携は「今後かも」に留まる記述があり、即時の必須コンテンツではありません。
この講座(ComfyUI for VFX - Beginners - 2026)で扱う範囲の ComfyUI と VFX 例を、一度通して把握したい方には、現時点のカリキュラムだけを見て検討する価値があると断言できます。
一方で、クラウド課金を避けたい、完成プレートだけ即欲しい、PC 環境構築をすべて講座任せにしたい人には、向かない部分があります。
ComfyUIの初心者向けの講座でありながら、3DCGやPCの環境構築などの知識をある程度持っている人向けの内容です。
そういったわけで、自分の前提条件と照らしてからカートに入れてください。










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