MayaでRigging まとめ

3DCGアニメーションにおいて、「リグ(Rig)」はキャラクターに命を吹き込むための最も重要な土台です。
どれだけ優れたモデリングであっても、リグが重くてビューポートがカクついたり、コントローラーが直感的でなかったりすれば、アニメーターは本来の演技(芝居)に集中することができません。
このページは、20年以上Mayaでアニメーション制作に携わってきた私の視点から、「現場で本当に求められている、動かしやすくて壊れにくいリグ」の作り方を体系化した完全ロードマップ(総本山)です。
初心者が最初に押さえるべきコントローラー作成やJoint Orient(軸の方向づけ)といった基礎知識から、実戦で必須となるIK/FKスイッチ・ストレッチリグ・リボンリグの構築、そして従来のコンストレイントを過去にする次世代の超軽量「Matrix(行列)リギング」まで、ステップバイステップで網羅しています。
「これからMayaでリギングを基礎から学びたい方」も、「階層構造の複雑さやリグの重さに悩む中〜上級者の方」も、ぜひこのページをブックマークして辞書代わりに活用してください!
関連記事Maya Matrix リギング入門【まとめ】Mayaでリグを作成する前に知っておきたい基礎知識
Mayaのリグを学びたい初心者は何から学ぶべきかわからないと思います。
そうした方にはまずはこれらの記事から読み始めることをおすすめします。
なにはともあれ、リグで使用するコントローラーを作ってみよう
Mayaでは不思議なことにリグで使うコントローラーを作成する機能を標準では用意していません(簡単なスクリプトを使用しないとつくれません)。
この点がMayaでのRiggingのとっつきにくさの主要な要因だと思います。
わざわざ手作業で作るのは大変なのでコントローラー作成のためのスクリプトも紹介しています。
しかし、Mayaというソフトウェアの設計思想(トランスフォームノードとシェイプノードなど)を理解する上でも一度は自分の手でコントローラーを作成してみてください。
関連記事Mayaでコントローラー作成スキニング用のjointとリグ用のjointを用意しよう
こちらは実制作での利便性を考慮しての話です。
スキニング用とリグ用にjointを分けることによって、分業(スキニングする人、コントローラーを設定する人)することができます。
また、スキニング用のjointにアニメーションをベイクしてしまえば、コントローラーとコントローラー用のjointを消去して、シンプルで軽い状態(エクスポートしやすい状態)にすることが簡単です。
関連記事MayaでRigging(Basic編)スキニング用とリグ用に分けた場合には、それぞれの対応するjointをひとつづつ接続する必要があります。
手作業でやるにはjointの数が多すぎてミスがでたり、腱鞘炎になってしまう恐れがあるので、よろしかったらわたしが作成したスクリプトを使ってみてください。
関連記事Mayaでアトリビュートを接続するスクリプトジンバルロック(gimbal lock)とRotate Order(回転順序)
リグだけでなく、アニメーションを作成するうえでも知っておきたいジンバルロック(gimbal lock)とRotate Order(回転順序)について説明しています。
ジンバルロック(gimbal lock)とはどんなものなのかを知れば、回避する方法もわかります。
関連記事ジンバルロックとRotate Orderjoint orientについて
joint orientとは、jointの方向づけです。
基本的にはX軸がjointの子の方向を向くように整えます。
上の記事で紹介したジンバルロックとRotate Orderを理解した上で、リグを作成するときにjoint orientを整えます。
Mayaでのjoint orientを整える上での意識するべきルールや、Maya標準の機能ではjoint orientを調整しにくいのでそのために使用するスクリプト(mel)の紹介です。
関連記事MayaでRigging(joint orient編)joint orientを整えるツールとして便利なのが下の記事で紹介した「LMrigger」です。
以前は「cometJointOrient」を使っていて、おすすめしていました。
しかし、「LMrigger」は「cometJointOrient」の完全上位互換なので今ではこちらをおすすめしています。
関連記事【Maya tools and scripts】LMriggerの使い方【MEL】※なお、リギングやアニメーション作業を劇的に効率化するおすすめスクリプトは『Mayaツール・スクリプトまとめ』でも厳選して紹介しています。
関連記事Mayaツール・スクリプトまとめ行列(Matrix)を使った次世代リギング
リグのパフォーマンス(軽さ)を極限まで高め、複雑な階層構造の縛りから解放されるために避けては通れないのが「行列(Matrix)」の知識です。
Maya 2020以降で標準実装された offsetParentMatrix(OPM) を活用することで、従来の重いコンストレイント(Constraint)や何重ものオフセット用Nullグループを使わずに、ノード接続だけでシンプルかつ爆速なリグを組むことが可能になりました。
「行列と聞くと数学アレルギーが出る……」という方でもご安心ください! ド文系を自称する3Dアニメーターの私が、4×4行列の仕組みから、1万個のオブジェクトを用いた限界パフォーマンス検証(コンストレイント比で約2倍のFPSを実現!)、そして実戦でのフラット構造リグの組み方まで、ステップバイステップの連載講義として分かりやすく解説しています(現在も連載進行中!)。
「重いリグから卒業したい」「最新のモジュラーリギングを基礎から順番に身につけたい」という方は、ぜひ以下のまとめ&各回講義から読み進めてみてください。
関連記事Maya Matrix リギング入門【まとめ】
関連記事第1回「掟を破ったら空間がブラックホール化した!」|ド文系3DアニメーターのMaya行列入門
関連記事第2回「さよならConstraint?1万個のオブジェクトでMatrixの爆速っぷりを徹底検証」|ド文系3DアニメーターのMaya行列入門
関連記事第3回:【Matrixリギング実践編】さよなら階層構造!フラット構造とゼロアウトの掟|ド文系3DアニメーターのMaya行列入門Mayaのリグに関するTips
Mayaでリギングするための個々のTipsをとりあげています。
脚と足のリギングにあると便利なリバースフット(Reverse Foot)
脚と足のリギングでよく使われている(知られている)リバースフット(Reverse Foot)のやりかたです。
リバースフットにはjointを利用する方法と親子関係の階層構造を使用する方法があります。
こちらの記事では視覚的にもわかりやすいjointを使用したリバースフットのやりかたを解説しています。この記事を参考に親子関係の階層構造を利用した方法のやり方も考えてみてください。
関連記事Mayaでリバースフットリグ(Reverse Foot Rig)IKとFKの切り替えの方法とその位置合わせ
腕や脚にIKとFKのリグを組んでそれを切り替える方法を解説しています。
関連記事MayaでFKとIKブレンド(切り替え)方法切り替えたIKとFKの位置合わせの方法を解説しています。
IKの腕をFKの腕に一致させる方法は三角関数などを使ってもっと上手いやり方があるかもしれませんが、3DCGアニメーターの解説ということでこのくらいで勘弁してください(笑)。
関連記事MayaでFKとIKのマッチング(位置合わせ)方法 part1)スクリプト(xformコマンド)で位置を合わせたい場合はこちらをどうぞ。
関連記事MayaでFKとIKのマッチング(位置合わせ)方法 part2 (xformコマンド版)腕や脚が伸びるストレッチ(伸びる)リグについて
海外のリグでは腕や脚、胴体などが伸びたりするものを目にします。そんなストレッチするリグについての解説です。
関連記事MayaでStretch IK(scaleX版)part1前回のストレッチするリグの続きと、リグでスケールに対応したものを作成する方法を解説しています。リグでスケールに対応させると色々と大変で難易度が跳ね上がってしまいます。
関連記事MayaでStretch IK(scaleX版)part2(全体スケール対応)こちらはスケールではなくトランスレートを使ったバージョンです。肘や膝を固定して匍匐前進などを作りたい時に使えそうな特殊なバージョンです。
関連記事MayaでStretch IK(translateX版)このtranslateX版をベースに、肘や膝を地面にピタッと固定(スナップ)する応用セットアップはこちらです。
関連記事Mayaで肘(膝)固定IK伸びる(ストレッチ)スプラインIKについて解説しています。カーブに沿ってロープが伸び縮みするようなものが作れます。
関連記事Mayaでシュルシュルとのび~るIK spline(spline IK)リボンリグ(Ribbon Rig)について
Mayaの比較的新しい技術(nHair)を使用したリボンリグ(Ribbon Rig)を解説します。
関連記事Mayaでリボンリグ(Ribbon Rig)スペーススイッチのリグの作成
スペーススイッチできるリグの作成方法を解説しています。
スペーススイッチとは、ローカルの回転とグローバルの回転といった具合にローカルスペースとワールドスペースを切り替えることです。例として頭の回転をワールドスペースにして、真っ直ぐ前を向いたまま歩行のアニメーションを容易に作ることができるようになります。
このスペーススイッチのリグを学ぶことでコンストレインの使い方の勉強になります(回転はグローバルだけど移動はローカルなど)。
私としてはイチ押しの記事なのですが、その割にはそれほどアクセスがないので是非とも読んでいただきたい記事です。
関連記事Mayaでスペーススイッチ(Space Switch)背骨のハイブリッド(IKとFK)セットアップ
実は難しいのが背骨のセットアップです(背骨のセットアップを見れば、リガーの実力が分かるといってもよいでしょう)。
背骨のセットアップは、FKだけのものも多く存在します。
IKとFKのハイブリッドの背骨のセットアップ方法を紹介しています。
手順が複雑で、難しいですが、挙動が安定していてアニメーションがつけやすく素晴らしいセットアップです。
ポージングの自由度と安定性を求めると、このような難しいセットアップになってしまいます(中上級を目指すならば挑戦してみてください)。
関連記事Mayaで背骨(FKIKハイブリッド)のセットアップ -前編-
関連記事Mayaで背骨(FKIKハイブリッド)のセットアップ -中編-
関連記事Mayaで背骨(FKIKハイブリッド)のセットアップ -後編-リグを勉強するための本
Mayaのリグを勉強するにあたって何か良い本はないかとお探しの方には現状において以下の記事で紹介した『Maya キャラクターリギング – 二足歩行・四足歩行・フェイシャルアニメーション』をおすすめしています。海外のリグっぽい(翻訳本なので当然ですが)映像よりのリグについて学べます。その他にもおすすめの本を紹介しているのでよろしかったら御覧ください。

Maya キャラクターリギング - 二足歩行・四足歩行・フェイシャルアニメーション
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関連記事『Maya キャラクターリギング – 二足歩行・四足歩行・フェイシャルアニメーション』ブックレビュー
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