正直に言って、あまり期待してはいませんでした。
「モンハンワイルズが一区切り(プラチナトロフィー獲得)したから…」
「Switch 2の抽選に外れたから…」
「デス・ストランディング2までのつなぎとして…」
といった理由で購入しました。
もちろん、前作(本作)のELDEN RINGはプラチナトロフィー獲得(さらに、関連作のダークソウル3もプラチナトロフィー獲得)までプレイしたので、大のお気に入りのシリーズです。
とはいえ、βテストにも参加(応募)しなかったこともあり、ELDEN RING NIGHTREIGNが発売される直前になって気がついた次第です。
しかし、しかし、さすがFromSoftware。
結果的には、いまのところ2025年で一番熱中できたゲームです。
シナリオ、グラフィック、サウンド等で感動できるゲームは数多くあります。
が、しかし、実際のゲームプレイ体験において、大きな感動(クリアしたときの達成感、ダメだったときのガッカリ感など)を味わえるゲームはほとんどありません。
その中の数少ないゲームの1つがこの「ELDEN RING NIGHTREIGN」です。
ゲームプレイ体験で、心を大きく動かされたい(感動したい)人は、ぜひ、プレイしてみましょう。
稀に見る大傑作です。
大傑作ではありますが、人によって、「合う、合わない」が明確に別れてしまうゲームでもあります。
一言で説明すると、「ソウルライク + ローグライク + 協力型マルチプレイ」のゲームです。
この3つの要素のすべてが好きならば何も言うことはありません。
せめて3つの要素のうち1つでも好きなものがあれば、ハマる可能性は高いです。
さらに、3つの要素の中でもっとも重要なのは「協力型マルチプレイ」です。
この要素の適性があるならば、ぜひプレイしてみましょう。
マルチプレイのゲームなので他のプレイヤーに迷惑をかけることをやってはいけません。
その中で最もやってはいけないことが、「途中で抜ける」ことです。
絶対にやめましょう。
「途中抜け」以外で絶対にやってはいけないことは、特にありません。
そういう意味では気楽に楽しむことができます。
初動がグダグダでも、結果的にクリアできてしまうこともめずらしくありません(それも感動できる部分のひとつです)。
初心者向けアドバイス:
ゲームに慣れないうちは、とにかく仲間について行きましょう。
そうしていれば、次第にゲームの流れがわかるようになります。



ソウルライク + ローグライク + マルチプレイ
「ELDEN RING NIGHTREIGN」を一言で説明すると、
「ソウルライク + ローグライク + 協力型マルチプレイ」です。
はっきり言って私の好物が3つ揃っています。
普通に考えれば面白くないはずがない。
のですが、世の中それほど単純ではありません。
すべての要素をまんべんなく活かそうとすると、尖ったところがなくなり、凡庸なゲームになってしまうことはめずらしくありません。
ところが、ELDEN RING NIGHTREIGNは、すべての要素が奇跡とも言えるほどのバランスで成り立っています。それゆえに、尖ったゲーム性が人によっては合わないが、合う人にはとてつもなくハマる出来になっています。
「IGNのリードバトルデザイナーインタビュー」の記事を読んで、MMOの戦闘、特にFF14に影響を受けているという話がとても腑に落ちました。
私もFF14プレイヤーなので、戦闘での役割分担というものの良し悪しは理解しています。
FF14の場合は完全な役割分担になっていて、高難易度コンテンツの場合は「暗記ゲー」化している部分があります(私はこの暗記部分がキツくなって高難易度コンテンツからは遠ざかるようになってしまいました)。しかし、ナイトレインの場合はそこまでガチガチの役割分担でもなく、アクションゲームなので全く同じ展開に持ち込むことも出来ません(私自身アクションゲームでこういった戦闘がしたいな…とずっと思っていました)。
そこで、ナイトレインは、3人(FF14は、高難易度コンテンツは8人)という最小限度の人数のため、他のメンバーの動きもしっかりと把握できる状態です。アップデートで2人プレイも可能になるとのことなので、そのあたりがどうなるのか楽しみです。
発売前にこのIGNのインタビューを読んで懸念点が1つだけありました。
それは、「1回のプレイ時間が40分から50分」ということです。
この部分だけは、「長過ぎるんじゃないか…」と思いました(半分の20分くらいが妥当ではないか…と)。
しかし、実際にプレイしてみると、テンポが早く、やるべきことが多いゲームなので、立ち止まって考えている時間はありません。そのために懸念していた「1回のプレイ時間の40分から50分」があっという間に過ぎてしまいます。
一言で表すと、ナイトレインは、「すべてが奇跡的なバランスで収まっている」のが最大の特徴です。
よく比較されるモンハンワイルズについて
ELDEN RING NIGHTREIGNは、よく「モンスターハンターワイルズ」と比較されます。
発売された時期も近く、同じ協力型マルチプレイのアクションゲームとしては当然でしょう。
また、私はモンスターハンターワイルズでもプラチナトロフィーを獲得しました。
両方のゲームでプラチナトロフィーを獲得した視点からの比較表です。

Monster Hunter Wilds | ELDEN RING NIGHTREIGN | |
---|---|---|
マルチプレイ人数 | 4人(NPCの参戦可能) | 3人(NPCの参戦なし) |
操作 | 複雑。 武器ごとの基本の立ち回りを知らないと火力をだせない。 | 単純。 基本的にどのキャラも操作方法は同じ。一部キャラ特有のクセのあるアクションあり。 |
アクションの多彩さ | アクション数、コンボ等非常に多彩。 慣れるまで時間と練習が必要。 それゆえ、気軽に武器種を変更できない。 | 基本的に、攻撃(魔法、祈祷、遠隔攻撃)、盾防御(パリィ)、回避。 キャラにごとの特殊アクションがあるが、比較的色々なキャラを使いやすい。 |
プレイスタイル(武器種、キャラの数) | 14種 | 8種 |
弓 | 弓を使うゲームは多々あるが、モンハンの弓が一番楽しい(主観)。弓をペシペシ撃つだけではなく、爽快感あり。 | 照準を合わせる必要はほぼない。基本的には弓をペシペシ撃つ。爽快感はない。 |
FF(14)からの影響 | ストーリー、演出を強化 | ロール(役割)を意識したバトル |
難易度調整 | 過去シリーズよりも、低め。 装備や武器を生産(強化)するための素材を少なくした。 アップデートで高難易度のモンスターを追加。 | 過去シリーズと同じ高難易度。 シングルプレイのみアップデートで難易度を下げた。 アップデートで高難易度のモンスターを追加。 |
トロコンのしやすさ | 他者と共有できるとはいえ、最大金冠、最小金冠集めは、正直に言って地獄。 | ゲームの難易度は高いが、ほとんどのものが普通にゲームを進める過程で獲得できる。 |
まず、プレイ人数が3人か4人までかで大きな違いがあります。
モンハンの場合は過去に辻本プロデューサーのインタビューか何かで、「4人プレイは1人戦わなくても(戦闘に参加しなくても)クリアできる程度のゆるさ」があるといったような話を聞いた記憶があります(かなり前の話なので記憶曖昧です)。
いっぽう、ナイトレインの場合は、「3人がそれぞれ戦闘での役割をこなす」というモンハンとは正反対のパーティープレイの方向性があります。このあたりから、ナイトレインのボスを倒したときの達成感が半端ないのは、このパーティープレイについての本質的な違いが最も大きな原因だと考えられます。
操作方法とアクションについては、武器種ごとに操作感が異なり、それゆえに同じゲームなのに別のゲームをプレイしているような感覚になれるぐらいの多彩さです。それこそがモンハンの最大の魅力です。しかし、シリーズを重ねて武器種が14種類にまでなると、バランスをとるのも難しく、優遇不遇の武器種というものがどうしても生まれてしまいます。また、メイン武器以外を触ることも少なくなり、長年ずっと同じメイン武器しか使わないといったことも…。
ちなみに私は、長年大剣を使っていました。
私にとっては「モンハン=大剣」といった感じだったので、飽きてきた感じも正直ありました。
しかし、モンハンワイルズでは今まで使用者が多すぎて敬遠していた「太刀」を使ってみることにしました。
すると、大剣とはまったく違う景色のモンハンが見えました。
「太刀」がどうして一番人気なのかも、ようやくわかるようになりました。
結果、モンハンがまた楽しくなりました。
独自の見解ですが、弓について。
私も色々なゲームで弓を使ってきましたが、弓についてはモンハンの弓が一番面白いと確信しています。
初期の頃からある武器でシリーズを通して最も進化して面白くなったのが、弓と太刀、そして片手剣だと思います。
太刀についてはモンハンワイルズで本当に久々に使ったので、「もっと早く使っていればもっとモンハンを楽しめたのに…」との後悔さえあります。
ナイトレインの記事なのにモンハンのことばかり書いてしまいました。
「弓」以外の部分に関しては、ナイトレインのほうが上といってよいでしょう。
それだけナイトレインは、奇跡のバランスの上に成立した神ゲーです。
プラチナトロフィーへの道

それでは、本題となるプラチナトロフィー獲得について書きます。
「ELDEN RING」というよりもFromSoftwareのゲームなので、高難易度なのはわかっていた(しかもマルチプレイなので運に左右される要素が大きい)ので、プラチナトロフィーを狙ってはいませんでした。
「高難易度」の部分に関しては確かにその通りではありますが、慣れれば丁度心地よい程度に感じるようになります。ローグライクなので、プレイヤーは毎回レベル1の状態からはじまりますが、プレイヤーの中の人は経験を積んで確実に強くなっています。ここがローグライクの魅力です。
しかし、「ELDEN RING NIGHT REIGN」は普通にプレイしていれば、獲得できるトロフィーがほとんどです。
狙わないと取れないものは、ほとんどありません。
楽しんでいるうちに気づけば「あと3つ」とか「あと2つ」といった状況になったので狙うことにしました。
獲得するのに苦労したトロフィー
夜の王を狩る者

夜の王を狩る者(異なる3体の夜の王に連続で勝利した)は、ある程度意識しないといけません。
1体目は、どのボスでもかまいません(ここからスタートなので)。
2体目は、難易度が低めのボス(兆し(マリス)か、霧の裂け目(カリゴ)あたりがおすすめ)が良いでしょう。
注意点として、三つ首の獣(グラディウス)は、最後の3体目にとっておきましょう。
これで勝率が上がるはずです。
ただし、ネットゲームなので、初心者が2人というパーティー(特にグラディウスの場合)に当たってしまう可能性があるので、ガチャ要素はあります。
今はどうかわかりませんが、私がこのトロフィー獲得目指していたときは、土日の昼間は初心者ばかりとマッチングして勝率がとても低くなってしまっていました。
というわけで、少しでも勝率を上げたい人は、平日の夜(休日でも夜なら)に狙ってみましょう。
準備万端

条件がなかなかわかりづらい(正直に言うと情報が錯綜していて未だに理解していません)のが「準備万端」です。
私の場合は、最終ボスの手前で「ゆでカニ」を購入したらトロフィーゲットとなり、ちょっと間抜けなスクショとなってしまいました。
獲得するコツとしては、とにかくタリスマン2つを獲得できたら狙ってみてください。
アイテムがいっぱいになって整理するのがめんどくさいので、意図的に開けていたのですが、私のように間抜けなスクショにしたくない場合は、アイテム欄を埋めておきましょう。
武器に関しては、すべてがレジェンドとレアでなくても達成できるので、レア以上の武器はとりあえず拾っておくのが良いでしょう(もしも、このトロフィーを狙っている時に、鉄の目でゴドリックの王斧を手に入れたら…。トロフィー獲得後か、最終戦前に無頼漢にあげましょう)。
英雄の道

すべてのキャラで、夜の王(最初のボス、グラディウスでOK)を倒せば獲得できます。
確か、プラチナトロフィー以外では、このトロフィーが1番獲得率が低いトロフィーだったと思います。
私の場合は、クセ強の執行者(守護者もクセ強ですが…)が最後に残ったので、このような執行者のスクショになりました。
慣れてないキャラで夜の王を倒さなければならないのですが、最初のボスであるグラディウスでも良いので、難易度はそこまで高くありません。
得意なキャラで挑めるとはいえ、夜の王に3連勝しなければならない「夜の王を狩る者」のほうがプレッシャーがかかります。
使ったことのないキャラでは、火力を出すのが難しい面がありますが、「死ななければ仲間の2人が倒してくれる」と考えれば気楽に挑戦できます。
台風

これは、私の場合に「台風」が全く出てこなくて最後の方に残ってしまったからです。
「台風」に限らず、「忌み鬼」、「蝗害」、「裁定」といった襲撃イベントに関して「発生する?しない?」は、運次第なので発生するまでプレイし続けるしかありません。
まあ、でも、楽しんでナイトレインをプレイしていればそのうち手に入るトロフィーなので、意識しないようにしましょう(最後に残った1つが襲撃イベントのトロフィーだった場合、意識するなと言っても無理な話ですが…)。
古き封牢

「古き封牢」も運次第のトロフィーです。
こちらの場合は封牢を回るのが流行っている時期ならば、そのうち獲得できるでしょう。
でも、封牢を回るのが流行っていない時期だったら苦労するかもしれません。
地変

すべての「地変」をクリアすると獲得できるトロフィーです。
強化ボスが実装されて意図的に地変が起こせるようになったので、獲得の難易度が下がりました(今は地変があれば、2日目に地変を回ることが多くなったこともあります)。
私の場合は最初の地変である火山が最後に残っていました。
ほとんどの場合、上手い人について行けばクリアできます。でも、1人だけはぐれて迷子になってしまう危険性があるので、Youtubeの攻略動画等である程度土地勘を持っておくことをおすすめします。
まとめ

- 脳汁あふれる圧倒的な達成感。
- 毎回違う展開の40分。
- 多彩なキャラによる異なったプレイフィール。
- 慣れるまでは、何をすればよいのかわからない。
- 最初のボスを倒すまでに心が折れてしまう場合がある。
「神ゲーなので誰にでもおすすめ!」と言いたいところですが、明らかに人を選ぶゲームでもあります。
ゲームに達成感を求める人(困難に立ち向かう気概のある人)、あれこれと攻略方法を探るのが好きな人(特にゲームをプレイしていないときに、攻略方法を考えたり、調べたりするのが好きな人)、一期一会でパーティーを組む人たちに敬意を払える人等は、このELDEN RING NIGHTREIGNを心から楽しむことができるでしょう。
特に、「ゲームをプレイしていないときにどれだけそのゲームのことを考えられるか?」が、大傑作(神ゲー)であるかどうかの重要な要素だと私は考えています。ナイトレインの場合は、遺物の構成を考えたり、Youtubeでボスの行動を研究したり…。
逆に言えば、戦闘が好きではない人(ストーリーを進めるための足枷と思っている人)、ゲームの中で何かを学んだり、覚えたりといったことが嫌な人等には向いていません。
「ゲームに何をもとめるか?」によって、ELDENRING NIGHTREIGNの評価は変わります。
ゲームプレイそのものに感動や達成感を求める人は、この大傑作を見逃してはいけません。
良い意味でも悪い意味でもゲームらしいゲームだというのが1番の感想です。
悪い意味の補足説明:
例えば、ゲームのモーションをもっとリアルにする方法はあるのに、「ゲーム的なわかりやすさ」を優先して削ぎ落としていると思われるところ。




コメント