私は文字とかフォントといったものに全く興味がありませんでした(習字も好きではなかったです)。
X(旧Twitter)のTLでフォントフェチ(私から見ると)の方がフォントについて語っているところをたまに見かけることがあります。私にとっては「世の中には文字(フォント)が好きな人が結構いる(インプレッションが結構あったので)んだなぁ…」程度の認識でしかありませんでした。
ところが、結果的にはUdemyで「【タイポグラフィの基本】文字で伝える技術を学ぶ「フォントの教科書」デザインの基礎知識」を受けることになっていました。
それはなぜか?
別に考えが変わって、文字(フォント)に興味が湧いたわけではありません。
以前、Udemyで「【デザイン理論】「センスや感覚に頼らない」グラフィックデザインの基礎知識と基本ルール」を受けてみて、フォントの重要性を認識したからです。つまり、フォント選びで失敗して変な違和感を持たれたくなかったからです。
結論としてこの「【タイポグラフィの基本】文字で伝える技術を学ぶ「フォントの教科書」デザインの基礎知識」を受けて正解でした。フォントに全く興味のなかった私にはすべて知らなかった内容だったからです。

フォント選びで失敗しないために
この「【タイポグラフィの基本】文字で伝える技術を学ぶ「フォントの教科書」デザインの基礎知識」の内容を理解するといったいどういったメリットがあるのか。
それは「フォント選びで失敗しなくなる」です。
この消極的なメリットにがっかりした人も少なくはないかと思いますが、まさに、これこそがこの講座のすべてです。
「デザインがなにか上手くいっていない」ということは素人でも感じることが出来ます(どこがどうおかしいのかがわからなくても)。フォント選びによって違和感を持たれないようになるための基本やセオリーが具体的に説明されているので応用しやすいです。
言い換えればすぐに効果が出ます。
「MS明朝」か「MSゴシック」からの脱却
私もなんとなく和文フォントでは「MS明朝」か「MSゴシック」を使ってしまうことがありました。
しかし、この2つのフォントはすでに相当昔から使われているので古臭いデザインになっていると講師の方は言います。
よって、これらのかわりに、Windowsでは◯◯、Macでは◯◯、フリーでは◯◯といった具体的なおすすめのフォントを紹介してくれています。ちなみにMacは標準でフォントが充実しているのでデザイナーが好むということもわかるようになります。
この記事では具体的なフォント名はあげません。これらのフォントを使えば、違和感を持たれることなく、また「MS明朝」と「MSゴシック」から脱却できるので素人感を少し薄めることが出来ます。
デザイナーはなぜMacを好むのか?
「デザイナーはおしゃれだから、おしゃれなMacに惹かれる」とか、「Mac Bookを使ってドヤりたいだけ」とか色々あるかと思いますが、合理的な理由は「Windowsよりもフォントが充実しているから」です。
「Windows」と「Mac」どっちを買ったら良いのか迷っている人は、「無難な『Windows』にしておけ!」と言われることが多いです。
しかし、フォントを使用するデザイン作業に重きを置かれる方は、「Mac」を検討されてもよろしいのではないでしょうか。
フォント(書式)の基本と歴史と使い分け
フォントの講座なのでフォント(書式)の基本と歴史と成り立ちの説明がされています。これを知ることによってどのようなときにどんなフォントを使えば良いかが自分で判断できるようになります。
和文フォント
和文フォントは大きく分けると「明朝体」と「ゴシック体」の2つに分けられます。それらの違いと歴史と使い分けについて詳しく説明されています。
例えば「明朝体」は横線に対して縦線が太い、和風、情緒的等。「ゴシック体」は文字の横線と縦線の太さが同じに見える、太いゴシックは力強く、細いゴシックはモダン等です。
また、和文ファミリーのフォントはウェイトによって「太さ」が違うといったフォントの基本も学べます。
欧文フォント
欧文フォントでは「セリフ体」と「サンセリフ体」についての歴史や使い分け、それぞれのおすすめのフォントまで詳しく解説されています。
例えば、「セリフ体」は文字の横線に対して縦線が太い(平筆で書いたイメージ)等。サンセリフ体は先端の飾りがない書体(セリフとは文字の先端部分の飾りのこと、サンはフランス語で「無い」)等です。
欧文フォントについても、和文フォントの時と同じようにおすすめの定番フォントが紹介されているので、その通りにつかえば、フォント選びで失敗することはまずありません。
フォントの買い方
本格的にデザインする場合はフォントを買わなければなりません。
「どこでどのようなものを買うべきなのか」
海外のサイトやサブスクといった問題にもオススメが紹介されています。
正直、私レベルでは(今のところ)そこまですることはありませんが、本格的にデザインをやっていきたいという人にはとても参考になると思います。
良かった点
- フォント選びに失敗することがなくなる
- 具体的にオススメのフォントが紹介されているので、それを使うだけで効果が出る
- フォントについて知識が全くない人からすると知らなかったことばかりで満足度が非常に高い
上にも書いたように「フォント選びで失敗しない」がこの講座の趣旨なので大満足です。
考え方だけでなく、具体例でいろいろ説明されているので即効性があります。手っ取り早くこの即効性を手に入れたい人にも強くおすすめします。
「学ぶ」という立場からは、ほぼすべて知らないことばかりで非常に学び甲斐がありました。Udeemyなどの講座で興味ある分野を学ぶ場合はすでに知っていることもそれなりにありながら学ぶ場合がおおいですが、すべて新鮮な気持ちで学ぶことが出来ました。よって、私のようにフォントに関する知識が全くない人には特におすすめです。
悪かった点
- フォントの違い(そんな細かいところまで)に興味がわかない人には面白くないかも
- かっこいいデザインで人目を惹きつけて注目を浴びたい場合のフォントの使い方ではない
私はこの講座を受けてフォントというものに少しは興味を持つようにはなりましたが、フォントフェチになるほどの興味を持つことはありませんでした。しかし、フォントの使い方で失敗しない方法を学べたので大満足です。
人目を引きたいフォントのデザインをする講座ではないので、そうしたことを期待して受講はしないでください。
まとめ

- 「フォント選びで失敗しなくなる」講座である
- 講師のおすすめのフォントを使用すれば間違いのないフォント選びに即効性がある
- フォント(書式)の基本について学ぶことが出来る
- とりあえず「MS明朝」か「MSゴシック」から脱却できる
- 「人目を引くかっこいいフォントのデザインを学ぶ講座」ではない
- 「フォントのそんな細かい違いなんてどうでもいい」という人には向かない
「フォント」について基礎から学びたい人は当然ながら、「フォント選びで失敗したくない」人は、「【タイポグラフィの基本】文字で伝える技術を学ぶ「フォントの教科書」デザインの基礎知識」を受けてみましょう。期待を裏切られることはありません。
フォントといっても「人目を引くかっこいいフォントのデザインを学ぶ講座」ではないことは理解しましょう。そういった期待には応えられません。
デザインで文字を扱う場合は受けて損はありません。講師の方は雑誌やチラシといった紙媒体で仕事をされている方ですが、「Illustrator」や「AfterEffects」でなんとなくフォント選んでしまっている方は受講を検討されてみてはいかがでしょうか。
同じ講師の方のデザインについての講座です。
こちらもおすすめです。


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