3DCGソフトウェアには様々なものがあります。
そうしたなかで「どの3DCGソフトウェアを使うか」は非常に重要な問題です。
しかし、そんなことに頭を悩ませている時間はありません。
なぜなら3DCGを習得するには、とても時間がかかるからです。
結論としては、統合型3DCGソフトウェアは「Maya」か「Blender」の2択(または両方使う)だと断言します。
特にこれから3DCGを始めようとする初心者にはこの2つ以外はおすすめできません。
よって、この記事では3DCG(Maya, Blender, Unreal Engine)を始めるための方法を解説します。
もちろんそれ以外にも素晴らしい3DCGアプリケーションはあります。しかし、初心者やこれから3DCGを始めようという方については「Maya」と「Blender」についてだけ考えればOKです。
そして「Unreal Engine」については、基本的にはMayaまたはBlenderがある程度使えるようになってからになります。
なぜなら「Unreal Engine」はMayaやBlenderと組み合わせて使うことになるからです。
しかし、3DCGの魅力、面白さを手っ取り早く体感するには最初に「Unreal Engine」をまず体験してみるのは大いにありです。
詳しくは以下の記事を御覧ください。
また、3DCGをはじめるためにはPCが必要です。
「どのようなPCが3DCGには適しているのか?」は以下の記事を御覧ください。
PCの購入を検討されている方は以下の記事でおすすめのPCをピックアップしています。
すでに3DCGを学ぶ段階に達している方は以下の記事を参考に、効率よく学習を進めてください。
Mayaだけでなく、他の3DCGソフトウェアにも当てはまる内容なのでぜひ。
3DCGを始めるのに必要なハードウェア(Windows PC)
まずは3DCGを始めるのに必要なハードウェア(Windows PC)について解説します。
3DCGソフトウェアを動かすコンピュータがなければ何もはじまりません。
なぜMACではなくWindowsなのか?
一言で言えば
「NVIDIAのグラフィックカードが使えるから」
です。
Macが3DCGに向かない理由
- appleはNVIDIAとEpic Games双方と仲が悪い。
- MacではNVIDIAのGPUが使えない(使わせない)。
- Unreal EngineはApple Siliconに対応したようですが、UEFNはMac非対応。
- MayaがApple Siliconにネイティブで対応していない。
詳しくは「apple epic 裁判」「apple nvidia 喧嘩」などでググってみてください。
ただし、Blenderに関しては「Macもあり」かもしれません(将来的には)。
appleはBlenderの開発基金「Blender Development Fund」にPatron Memberとして加入しました。
よってApple Silicon Macにもネイティブに対応されました。
しかし、だからといって積極的にMacを選ぶ理由は現状ではありません(Fortniteのゲームが作れるUEFN(Unreal Editor for Fortniteに非対応ですし))。
ちなみにLinuxに関しては相当詳しく、相当こだわりがある人以外はおすすめはしません。
Windows PC(デスクトップでBTOのものがベター)
ラップトップPC(ノートPC)の場合はどうしても割高になります。しかも、ラップトップ用のものはCPUにしてもGPUにしても一見名前が同じものでもデスクトップのものに比べると性能が劣ります。
セカンドマシンとして欲しいならばともかく、メインマシンとしてはおすすめできません。
3DCG向けにPCを新調したい場合は以下の記事を参考にしてみてください。
キーボード
キーボードに関してはテンキーがあるものをおすすめします。
3DCGアプリケーションではテンキーを使用することが多いです。例えばMayaの場合はテンキーのEnterキーと普通のEnterキーでは役割が違ったりします(「Shift + Enter」でテンキーのEnterキーを代用することは出来ますが…)。
HHKBとか、テンキーのないコンパクトなものに憧れてしまいます(特に無刻印のもの)が、使い勝手を考えるとテンキーあるを選びましょう。
日本語キーボードか英語(US)キーボードかはお好みで構いません。
よく言われていることはPythonなどのスクリプトやプログラムを書く人は、「[ ]」や「{ }」が打ちやすいのでUSキーボードが良いとされていたりします。しかし、それなりのエディタを使っていれば左側の括弧を片方入力すれば、右側の括弧閉じを勝手に入力してくれたりするので、どっちでも良いです。
ちなみに私はスクリプトやプログラムを書くことはほとんどないですが、USキーボードを使っています。しかし、こうやってブログを書いている私には日本語キーボードのほうが良いのかもしれませんが…。
そういったわけで、私が使っているのはREALFORCEのテンキー付きのUSキーボードです。
正確にはR2を使っていますが、今から買うのであればR3がおすすめです。
マウスとペンタブレット
3DCGアプリケーションを使うにはマウス(ホイールがあるもの)が必須です。
Macに慣れていてトラックパッドでやりたいと思っている人もいるかもしれませんが、マウス(またはペンタブレット)は絶対に必要です。
マウスは安いものでも構いませんが、長時間(というよりも長年)作業をすると右手首に負担がかかって痛くなることがあります。
私も最近は高級なマウスを使うことで手首の負担が減りました。
こちらの「MXV1s MX Vertical」を使用して手首の負担が減りました。しかし、Mayaの特性上ホイールを押しながら(中ボタン)ドラッグすることが多いのですが、マウスが斜めに傾いているためそのドラッグに正確性を求める動作に難があるようになってしまいました。私の場合はホイールドラッグが上手くいきませんでしたが、問題なく操作できるかどうか確かめてからの購入をおすすめします。確かめてみて上手く操作できるようならば非常におすすめのマウスです。
そこで、今度は「ロジクール MX MASTER3s」を使用することにしました。
「ロジクール MX MASTER3s」はマウスが斜めになっている角度が緩やかなためにホイールを押しながらのドラッグも正確に行えます。微妙に斜めになっていることから、真っすぐでぺったんこのマウスを使用していたときと比べて手首への負担が大幅に減りました。
ペンタブレットもおすすめです。
こちらの方が細かい操作がしやすく、手首への負担も少ないです。
ペンタブレットは、やはりWacomのIntuos Proが定番ですが、他のもっと安いものでも良いでしょう。
左手デバイス
左手デバイスは必ずしも必要なものではありませんが、あると作業効率が上がります。
Razer Tartarus Proの使い方を、こちらのCGWORLDの記事で取り上げていただきました。
私のMayaアニメーター用の設定も載っているので参考にしてみてください。
Mayaのはじめかた
Mayaは有料のソフトウェアなので他の2つと比べると参入障壁が高いです。
無料の学生版を使う場合も色々と登録しないといけません。
しかし、Mayaは専門学校等で教えているので、独学ではなく人から教わることが出来るメリットがあります。
もちろんユーザー数も多いのでネットでの情報も多いです。
Mayaはゲームや映画の大規模プロジェクトで使用するのに向いています。
よって、ゲームや映画などの大規模プロジェクトに参加したいと言う方にはMayaがおすすめです。
Mayaを使用するようになった場合は、私のサイトでもMayaについての情報発信をしているので今後ともよろしくお願いいたします。
学生版のインストール
学生版はAutodeskのこちらのサイトからインストールを行ってください。
Mayaだけでなく色々なものを利用できるようですが、とりあえずMayaだけをインストールしてください。
動画で説明があるのでその説明にしたがってAutodeskアカウントを作成して登録してください。
インディー版のインストール
Mayaのインディー版のインストールはこちらのサイトから行ってください。
条件がいろいろとありますが、Mayaで収入を得ていなければ大丈夫です。
学生以外の方はインディー版を使用してください。
インターフェイスは英語?日本語?どっち?
Mayaを使用する上で論争になるものの1つが「インターフェイスを英語で使うべきか?それとも日本語でいいのか?」という問題です。
私見を申し上げると「英語」で使うべきです。
Mayaを英語インターフェイスで使うべき理由
- 英語のチュートリアルや動画から学ぶことが多いので英語インターフェイスを見慣れている方が良い。
- そもそもCG用語はほとんど英語なので英語のまま学んだ方が良い(変な風に日本語に翻訳されている場合(今ではそんなことは少ないと思いますが…)、英語の本来のCG用語が分からなくなる)。
- 普段英語版を使っていて、日本語版を使う場合はすんなりと特に違和感なく使えるが、逆の場合は一瞬戸惑う場合がある(私個人の実感です。そうではない人もいるでしょう)。
Mayaの情報はネットにいっぱいあると上に書きましたが、日本語の情報よりも圧倒的に英語の情報のほうが多いです。Mayaを使っていくと日本語の情報だけではわからないことが将来必ず訪れます。そのときに英語に少しでも慣れておけば苦労することが少なくなります(英語でハリーポッターを読むのは大変ですが、英語のMayaの情報調べるのはCG用語が多用されていることもあり、それほど大変ではありません)。
特に海外で働きたいとか、外国人と一緒に働きたい(日本でも外国人と一緒に働く職場は多いです)場合は絶対に英語インターフェイスを使用したほうが良いです。
ここまで書いておいてなんですが、周り(学校や会社)がみんな日本語インターフェイスを使用している場合は日本語でも良いと思います。周りから浮いた存在になってまで英語インターフェイスに拘る必要はありません。
私がMayaを使い始めた(習い始めた)頃は英語のインターフェイスしかありませんでした。そういう経緯で単にこだわっている面もあることは確かです。
結局は慣れで、どっちも使用することは出来ます。
Mayaの学習方法
Mayaの場合は初心者向けの書籍で勉強を始めるのも良いです(Blenderほど激しくは変わらないため)。
詳しくは、以下の「Maya(3DCG)学習のロードマップ」の記事を御覧ください。
本で学ぶ
本で学ぶ場合は「Autodesk Maya トレーニングブック 第4版」が良いでしょう。
私はこの本の初版、第2版あたりを持っていました。
わからないことがあればこれで調べていた記憶があります。
とりあえず一通りのことが載っているので手元に置いておいても良いでしょう。
ネットで学ぶ
ネットでは無料、有料いろいろとありますが、まずは無料のものから始めるのが良いでしょう。
Udemyで「これからMayaを始める人のためのコース Introduction編「伊藤脳塾Basic」」という無料講座があります。まずはこれから学び始めましょう。無料講座なのでこれからMayaを始める初心者は観て損はないです。
が、しかし、この無料コースはMaya2016を使用しているため、今観るとわかりにくい部分もあります(polygonではなくNurbsを使っていたりします。また、Mayaにarnoldが搭載されるのはMaya2017からなので、今とはかなり異なった環境になります)。
その場合は有料になってしまいますが、「Maya 必須基礎習得コース Maya Essential Fundamentals Course 「伊藤脳塾WIZ」」で学ぶほうが良いです。こちらはMaya2023を使用しているため、すんなりと学習できます。Mayaを学び始める最初期段階でつまづいてしまうのは時間の無駄(それどころか、もしかしたら諦めてしまうかもしれない)ので、Udemyのセール時期を狙って受けることを強くおすすめします。
ちなみにこの「Maya 必須基礎習得コース Maya Essential Fundamentals Course 「伊藤脳塾WIZ」」の講座でも私と同じ理由(英語で学ぶことが多いから)で英語インターフェイスでの使用をおすすめしていました。
これらの講座が気に入ったら「Maya必須モデリング習得コース Maya Required Modeling Acquisition Course」や「Maya必須シェーディング&レンダリング習得コースMaya Required Shading & Rendering」や「Maya必須カメラ&ライト習得コースMaya Required Camera & Light Acquisition」、そして「Maya必須アニメーション習得コース Maya Required Animation Learning Course」といった有料講座を一通り受けてみるのも良いでしょう。
Udemyは一月に2,3回セールをやっているのでセール中がおすすめです。
専門学校で学ぶ
Mayaの場合は専門学校で学ぶ方法もあります。
今は家で独学で3DCGを学べるような環境になりましたが、専門学校には一緒に学ぶ仲間ができるのでモチベーションを高い状態に保ちやすいといったメリットがあります。また、わからないことは先生にすぐに質問することができます。
実は、私もデジタルハリウッドの1年制のコースでMayaを学びました。
そして、専門学校では就職のサポートもしてくれます。
さすがにこれは独学では得られないメリットです。
今はオンラインでも学べるので興味のある方は、個別相談会への参加を検討してみてください。
また、専門学校への資料請求や体験申し込みをしてみてもよいでしょう。
【アミューズメントメディア総合学院】の体験申し込み、資料請求
Blenderのはじめかた
Blenderはユーザー数が多く、ネット上に情報がたくさんあります。
日々新しいプラグイン等が公開されており、もっともエキサイティングなプラットフォームです。
ただし、Blenderはゲームや映画といった大規模プロジェクトでの運用に向いていません。
そうした大規模プロジェクトに参加したい方はMayaのほうがおすすめです。
しかし、Blenderの勢いから様々なプロジェクトで利用されるようになってきました。
Blenderは現状では個人や少人数でのプロジェクトに向いています。
Blenderのインストール
Blenderの場合はとくに面倒なことはありません。
公式の日本語のこちらのページにインストールの詳細が書いてあります。
インターフェイスは英語?日本語?どっち?
Blenderについては、すぐに日本語化して日本語で使いはじめることが多いと思います(インストール後にすぐ日本語化のやりかたが解説されている)。
よってBlenderの場合は日本語インターフェイスで使っている人のほうが圧倒的に多いと思われるので、日本語のままでも良いとは思います(ただし、全部が日本語化されるわけではないので英語は必要です)。
4.0はプリファレンスですぐに英語と日本語を切り替えられるので正直どっちでも良いのかな…と思います。
と、日本語をで良いんじゃないかという話をしてきましたが、ある程度のレベルまで来たら英語での使用をおすすめします。ある程度のレベルまで行くとBlenderの情報も日本語で得られるものは少なくなります(日本語のものはほぼ初心者向けと考えておいたほうが良いでしょう)。英語を中心とした情報収集になるために、英語(そもそもCG用語がほぼ英語)に慣れておく必要があります。私の経験上、英語のインターフェイスから日本語のインターフェイスに切り替える場合は特に問題ありませんでした。しかし、日本語のインターフェイスから英語のインターフェイスに切り替えると一瞬戸惑うようになってしまいます。周りにあわせて日本語インターフェイスを使わなければならない状況なら仕方ありませんが、そうでない場合はある程度なれたら英語インターフェイスにしておきましょう。例えば、頭の中で「アンビエントオクルージョン」ではなく、「Ambient Occlusion」として認識している方が、英語の情報を調べるときには、圧倒的に楽になります。
Blenderの学習方法
Blenderは基本的には独学することになります。
本もありますが、Blenderは進化のスピードがとてつもなく速いので、ネットで出来るだけ新しい情報から学ぶことをおすすめします。
Blenderのチュートリアルとしてはこのドーナツのチュートリアルが有名です。
ver.4.0にも対応したとのことなので日本語の字幕をつければ学び易いかと思います。
紹介した手前、私もBlenderのドーナツチュートリアルをやってみました。
Cyclesのレンダリング画像が非常に綺麗で見栄えの良いものが出来上がります。初めてBlenderを触ってこのクオリティーのものが出来るのは素晴らしいです。プリミティブ形状のポリゴンを並べて色をつけてレンダリングするだけの本当の初心者向けのチュートリアルとは一線を画しています。
初めての人用のチュートリアルとはいえ、Geometory Nodeを使用したり、コンポジットや動画の編集までやるので、Blenderの特徴がよくわかる構成になっています。よって、Mayaなどの他の3DCGソフトウェアの使用経験者には最適のチュートリアルです。このチュートリアルが世界的に有名なのも納得です。
ただし、3DCG経験がない全くの初心者にはハードルが高い(英語ということもあり)と言えます。再生数を見れば分かる通り、Part2の再生回数はPart1の半分ほどになっています。それほど挫折してやめてしまう人がいるということです。しかもPart1ではまだドーナツの作成にとりかかっていません…。しかし、動画を何度も巻き戻してなんとか食らいついて最後までやり終えることが出来ればかなりの満足感と達成感を得られます。そうして最後までやり遂げられたあなたは3DCGの適性があると自信を持っても良いでしょう。
そうしたドーナツチュートリアルを最後までやりきるコツの1つは、英語の自動字幕をあまり信用しない(自動字幕では0.1だが、Blenderの操作画面では0.01だったということがあります)ことです。字幕よりも作業画面をよく見ることが重要です。これからBlenderの学習を続けて行くならば、英語のチュートリアルから学ぶことが多いので最初の段階から慣れておきましょう。そういった意味でもこのドーナツチュートリアルはBlenderを学ぶ上では最適です。
最後にMayaユーザーとして感じたことは、操作方法が独特(癖がある)なのでモデリングやオブジェクトの配置が非常にストレスがたまるものでした。もっと微調整したいところがたくさんあったのですが、ストレスフルだったのでこの程度の調整で済ませてしまいました。
ただ、このBlenderのドーナツチュートリアルをやって、Blenderの特徴と魅力がよくわかりました。
独特な操作以外はBlenderが大好きになりました。
最初のチュートリアルを終えたあと、どのように学習を進めればよいかは、「Maya(3DCG)学習のロードマップ」を参考にしてみてください。基本的にはMaya学習のロードマップですが、上達するためのステップは同じです。
Unreal Engine のはじめかた
「Maya」「Blender」と「Unreal Engine」の違い
Maya | Blender | Unreal Engine | |
---|---|---|---|
モデリング | ◎ | ◎ | ❌️ 地形は作れるが、キャラは無理 |
アニメーション | ◎ | ◯ | △ コントロールリグが追加されたが、すべてをUnreal Engine でやるのは大変 |
レンダリング | ◯ | ◎ | ☆ リアルタイムで確認できるのは最大の強み |
今までに紹介したMayaとBlenderは、DCCツール(Digital Content Creation ツール)と言われているものです。また、3DCGのすべての作業(モデリング、シェーディング、リギング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング等)を一つのソフトウェアで行うことができることから総合型3DCGソフトウェアとも言われています。
それに対してUnreal Engineは、ゲームエンジンです。
ゲームエンジンなので、基本的にはゲームを作るためのものです。
使い方としては、MayaやBlenderのようなDCCツールで作成したアセット(モデル、アニメーション等)を取り込んで、Unreal Engineでゲームを作ることになります。
したがって、Unreal Engineは、MayaやBlenderと組み合わせて使うことになります。
しかしながら、Unreal Engineは非常に機能が増えてゲーム以外の用途にも使えるように猛スピードで進化を続けています。将来的にはUnreal Engine上でDCCツールのようなことも出来るようになるかもしれませんが、今は無理(例えば、複雑なキャラクターのモデリングをUnreal Engineで作ることは、まだ出来ません)があります。
そういった事情から、MayaやBlenderがある程度使えるようになるまではインストールしなくてもかまいません。
しかし、Unreal Engineには手っ取り早く3DCGの魅力を体感することができる利点があります。
そういう意味では、最初にUnreal Engineからというのもありです。
また、MayaやBlenderの学習初期段階でつまづいたり、やりたいことをやるまでの道のりが遠すぎてモチベーションが下がってしまう場合もあるでしょう。そうしたときにUnreal Engineで3DCGの面白さや素晴らしさを体感することは大きな意味があるはずです。
Unreal Engine 5 のインストール
Unreal Engineはこちらの公式サイトからダウンロードできます。
Unreal Engineの公式サイトは、非常に充実しているので、まずは公式サイトから学びましょう。
インターフェイスは英語?日本語?どっち?
Unreal Engineに関しては、Blenderと同じように基本的には日本語でも良いかと思います。
プログラマ等でUnreal Engineの深いところまで理解しなくてはならない場合は英語のほうが都合が良いこともあるかもしれませんが、私にはわかりません。
でも、英語が苦ではない人は英語のほうが良いでしょう。Unreal Engineはアップデートのスピードが凄まじく速いために、英語のメニューと日本語のメニューの整合性がとれなくて、不具合になるケースも無くはないです。
Unreal Engine の学習方法
当然のことながらUnreal Engine 5はゲームエンジンです。
よってゲームを作りたい場合は『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』という本で学んでください。
Unreal Engine 5 で極めるゲーム開発
Unreal Engine 5についてほぼ一通り学べます。しかも、ゲーム制作についてもこの本で学ぶことが出来ます。
詳しくは過去に書いた記事を御覧ください。
ハンズオンで身につく!Unreal Engine 5 ゲーム開発入門
2024年に『ハンズオンで身につく! Unreal Engine 5 ゲーム開発入門』という本が出ました。
上で紹介した『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』は、内容が盛り沢山なため、挫折しそう(またはしてしまった)という人には良いのではないでしょうか(私自身は読んでいないのでこれ以上のことは言えないので、口コミを見るなりして判断してください)。
UnrealEngine4マテリアルデザイン入門 第2版
そして、Unreal Engine 4の本になってしまいますが、マテリアルについては『UnrealEngine4マテリアルデザイン入門 第2版』が良いでしょう。Unreal Engineだけでなく、CGのマテリアルの基礎知識といったものも解説されています。
3DCGで映像を作ってみたい場合には上で紹介した『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』はオーバースペック(学ばなくても良い部分がある)な場合があります。
【Unreal Engine5初心者の方へ】シネマチックな映像制作コース
そこまで学ばなくてもUnreal Engine 5で映像を作れるようになるためにはUdemyの「【Unreal Engine5初心者の方へ】シネマチックな映像制作コース」がおすすめです。
Unreal Engine 5だけを使用(アセットはUnreal Engineのものを使用)して、レイアウト、カメラワーク、アニメーション(最初から用意されているものを使うだけですが)、ライティング等をして動画をレンダリングすることが出来るようになります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
とはいえ、Unreal Engineについて一通り学ぶことが出来るので、あとからちゃんと『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』で学んでください。
本は『Unreal Engine 5 リアルタイム ビジュアライゼーション』が良さそうです。
Unreal Engine 5 リアルタイム ビジュアライゼーション
私はこの本を読んだことがないので、口コミなどを参考に判断してみてください。
なにかと便利なAdobe Creative Cloud
3Dのソフトウェアでは無いですが、Photoshop、After EffectsといったAdobeのソフトウェアは何かと有用です。
特に上にあげたPhotoshop(Illustrator)とAfter Effectsは3DCGを作る上で必要になってきます。
Photoshop(Illustrator)はテクスチャを作成するのに必要(他のものでも良いですが業界標準ツールなので情報が多く使いやすい)です。After Effectsは動画を作成するのに必要(こちらも他のものでも良いですが…以下同文)です。
Premiere Proは尺が長い作品でないかぎりはあまり使いません(私の場合はまず使いません。デジハリで卒業制作をした時以来使っていないかも…)。
まとめ
【まとめ】3DCGのはじめかた【まとめ】
- 3DCGソフトウェアは「Maya」「Blender」「Unreal Engine」の3つがおすすめ。
- PCは3DCG向けにカスタマイズされたBTOのものが良い。
- 3DCGは基本的に独学、Mayaの場合は専門学校等で習うことが出来る。
- 独学は新しい情報に更新されるネットがベター。ただし、初心者用の本は手元にあると安心。
- ネットは有料のものも利用すると効率が良い。
これから3DCGをはじめる人は「Maya」と「Blender」そして「Unreal Engine」。
この3つについてのことだけ考えること。
さらに言えば「Unreal Engine」はMayaかBlenderがある程度使えるようになってから使用するので、
まずは「Maya」か「Blender」どっちかに決めること(将来的に両方使うのはあり)。
独学の場合は、最初期は無料のものだけ(初心者向用の本は買っても良いでしょう)で十分です。
具体的に学びたいことがわかってきたら(自分の課題がわかってきたら)有料のもの(Udemy等)で学ぶと効率がよくなります。
独学が難しい人は、Mayaの場合は専門学校等で学ぶことができます。
ただし、専門学校でもしっかりと個人制作や学校で習うこと以外の独学も必要となります。
専門学校は就職の支援もしてくれるので仕事としてやってみたい人は考えてみてください。
とにかく、まず一歩を踏み出すことが最重要です。
手元にPCがあるならば、とりあえず「Blender」をインストールしてみましょう。
そうしたら、上に紹介したドーナツを作ってみましょう。
ドーナツチュートリアルをやれば、レンダリングでどのくらい待つのかがわかり、CPUの重要性(まだGPUレンダリングには制限があります)がわかります。
それで今のPCのスペックが厳しいと思ったら3DCG用のBTOパソコンを検討するといった具合にいろいろと動き出すはずです。
まず一歩を踏み出してみましょう。
環境が整い具体的にMaya(3DCG)を学びはじめる段階になったら以下のロードマップを参考に効率良く学習を進めてください。
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