このゲームはアドベンチャーゲームなので基本的にはトロコンしようとすれば誰でも出来るゲームです。しかし、プラチナトロフィー獲得率が1.5%( 2020年2月23日現在 )という非常に低い数字です。それだけにいろいろとトロフィー獲得の条件が面倒なものが多いです。
マルチエンディングであり、マルチストーリーなので一度ゲームをクリアした程度ではトロコンはおろか複雑に絡み合ったストーリーの大部分を理解することはできません。しかし、このゲームはストーリー、キャラクター、世界観、CG、音楽などすべての要素のクオリティーがとても高くすばらしいゲームなので結果的にトロコンまで遊んでしまいました(自分が選択しなかったストーリーがどうなったのかとても気になります)。
上の画像を見ていただけるとわかりますが、トロコンしてもすべてのエピソードを体験しているわけではありません。それだけでもこのゲームがものすごいボリュームだということがわかります。
どのような人におすすめか
「すべての人におすすめです」の一言で済ませても良いくらいです。
とりあえずゲームが好きな人は遊んだほうが良いというよりも、もはや遊ばないといけないゲームです。今のゲームがどれほど凄いのかを示すひとつのベンチマーク(車で言えばフォルクスワーゲンゴルフというよりもメルセデス・ベンツSクラスといったところでしょうか)となっています。
アドベンチャーゲームが好きな人も同じです。また、「HEAVY RAIN」や「BEYOND TWO SOULS」といったQuantic Dreamのゲームが好きだった方は言うまでもありません。
私は「HEAVY RAIN」はPS3でトロコンをしたので将来プラチナトロフィーレビューで取り上げる可能性はありますが、「BEYOND TWO SOULS」は残念ながらトロコンしていませんがとてもすばらいいゲームです。「BEYOND TWO SOULS」については世間的には「HEAVY RAIN」に比べてあまり評価されていない印象があります。「The Last of us」の少し後に発売されたのであまり遊ばれていないからかもしれません。私個人としては「The Last of us」(もちろん素晴らしいゲームでした。続編も楽しみです。)よりも「BEYOND TWO SOULS」のほうを高く評価しています。
「HEAVY RAIN」と「BEYOND TWO SOULS」をまだプレイしていない方は今ではPS4版も出ているのでぜひ遊んでいただきたいと思います。「Detroit: Become Human」が気に入った人ならば気に入ること間違いなしです。 「Detroit: Become Human」 をまだプレイしていない方はこのゲームを遊んで気に入ったらぜひ遊んでみてください。とくに 「BEYOND TWO SOULS」 はPS3末期に発売されたゲームでPS4と比べても遜色のないくらいグラフィックのクオリティーが高いです。
海外ドラマが好きな人
普段あまりゲームをしない人にこそおすすめです。このゲームはアドベンチャーゲームなのでゲーム進行上で難しくて挫折することはありません。エンディングまでゲームオーバーはありません。デス・ストランディングも普段ゲームを遊ばない人向けに「Very Easy」が用意されています。デス・ストランディングについては過去に記事を書いたので興味のある方はご覧になってください。
また、この「Detroit: Become Human」では画面に合わせてボタンを押す「QTE(Quick Time Event)」を簡単にする設定もあります。ゲームに不慣れな方やトロコンの負担を減らすために利用できます。
ゲームにストーリーを求める人
コンピュータゲームといっても様々なものがあります。ここではe-sports的な腕前を競うものではなく、ストーリーにどっぷり浸かりたい人におすすめです。アドベンチャーゲームはRPGのようにレベル上げのようにストーリーにどっぷり浸かるためには邪魔になってしまう要素がありません。また、アクションゲームのように難しくてゲームが行き詰まってしまい、先に進むために余計な労力を必要としない部分も利点です。
また3週することで異なった視点から物語を体験することでストーリーをより楽しむことができる「NieR:Automata」のようなゲームが好きな方にもおすすめです。とにかくしっかりした「ストーリー(物語)」が好きな方におすすめです。
CGが好きな人
このブログはCGとGAMEのブログです。ゲームのことを語っていてもCGのことも当然考えてしまいます。このゲームはリアルタイムとして頂点に位置するクオリティーです。それだけのためにもプレイする価値はあります。余談ですが、最初は変なバグ(コンストレイン関係がおかしくなったもの)が見られましたが今ではパッチで修正されて見ることは出来ないでしょう。
おすすめの遊び方
そんなことは自由に遊べば良いだけの話なのですが、このゲームはゲームオーバーがないのでその点他の多くのゲームと違います。
まずは最後まで
ゲームなので不本意に「QTE」を失敗してしまうこともあります。しかし、それはそのまま失敗したままゲームを進めてください。失敗したままゲームを進めるのはストレス (ゲーム慣れしている人ほど) になりますが、そこは我慢して進めてください。そして、ひとまず自分だけのストーリーを完結させてください。
フローチャートで気になった部分(一番後ろ)からやり直す
このゲームでは究極の選択を迫られることもあり、QTEの失敗だけでなく心に残っている選択がいくつもあるはずです。そこでゲームならではの「If」をやり直すことになります。そこでの注意点は選んだチャプターからゲームは始まりますが、それ以後のゲーム進行はリセットされてしますので一番最後のチャプターからやり直すことをおすすめします。特にトロコンを狙っている場合は相当な手間がかかるのでこの原則は守ったほうが良いです。
3人の主人公
コナー
警察の捜査をサポートするためにつくられたアンドロイドです。ゲームを初めてすぐに人質救出の任務にあたります。このゲームの真の主人公といって良いキャラクターです。しかし、コナーは謎が多いので様々なストーリーを体験しないと理解しがたいキャラクターでもあります。トロコン後は最も気に入った主人公キャラクターです。
カーラ
家事や育児をサポートするためにつくられた女性型アンドロイドです。カーラのストーリー(父親に暴力的な父親からアリスという娘を連れて逃げる話)はとても感情移入しやすいです。まずはカーラがプレイヤーをゲームの世界へ引き込むとても重要な役割を果たしています。私も最初はカーラとアリスのストーリーがとても気になって他の主人公のストーリーはどうでもよいから早くカーラとアリスの話にならないかと思っていました。
マーカス
アンドロイドのレジスタンスのリーダーとなるキャラクターです。存在的にも能力的にも非常に重要なキャラクターですが、それゆえにあまり人間的(アンドロイドなのだから当然といえば当然ですが‥)な部分やユニーク(コナーはあまりにもアンドロイドっぽいですが、逆にユニークな部分が魅力的でした)な部分があまり感じられず、私にとっては3人の中で一番魅力に乏しいキャラクターでした。もし、このゲームに欠点があるとすればこのマーカスというキャラクターをもっと魅力的に描くことができれば‥といったところでしょうか。
獲得するのに苦労したトロフィー
生存者
主要登場人物をすべて生存させてクリアする必要があります。トロコンを狙っていなくても「良いエンディング」を見たい場合は狙う必要があります。
本の虫
同じ場所にある雑誌でも物語の展開によって違う内容になる場合があるのでやっかいです。
復活
コナーをあらゆる場面で死亡させながらクリアが条件です。この条件を満たすためには最初からやり直すことが必要となる場合がほとんどなので一番最後に狙うことになります。
トロコンしてわかったこと
- マルチエンディングによるストーリーの変化が激しく、すべてのエンディングが観たくなる。
- 今でも色褪せない映像の美しさで、近未来の世界に没頭できる。
- プラチナトロフィーを獲得してもすべてのエピソードを体験できていないほどの膨大なボリューム。
- プラチナトロフィーをゲットしようとすると結構大変。
トロコンするまでやり込むことによってこのゲームの様々なストーリー展開の変化を体験することができました。ストーリー展開によってまったく知らなかったチャプターの存在を知り、このゲームのストーリーがいかによく出来ているかを身をもって知ることが出来ます。また、すべての人が体験するわけでもないチャプターもしっかり作られていて贅沢にコストを掛けられています。
トロコンまでやりこまなくてもせめて何周かはしていただきたいです。1周目では出現しなかったエピソードに遭遇するのはテンションが上ります。
最初に書いたようにトロコンしてもすべての物語を体験できたわけではありません。本来ならばすべてのフローチャートを埋めないことにはこのゲームの全貌を明らかにすることは出来ません。私はトロコンで満足してしまいましたが、全貌を知りたい方はぜひがんばっていただきたいと思います。
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