Mayaでリバースフットリグ(Reverse Foot Rig)

当ページのリンクには広告が含まれています。

Mayaでリバースフット(Reverse Foot)リグの作り方を解説します。

リバースフットがあまり好きではない人もいるようですが、私は好きです…というのもこのリバースフットを初めて知ったときはすごいなと思って少し感動しました。そしてリグというものに興味を持つきっかけもこのリバースフットからです。

リバースフットリグというものは原則を覚えてしまえばすぐに作成することができます。仕事ではスキニングされたキャラクターを渡されてこれにアニメーションをつけてくださいという場合も多々あります。そのような場合でもリバースフットのリグをつけられれば効率よくアニメーションを作成することができます。ということで今回はリガー寄りの内容というよりもアニメーター寄りの内容になります。

目次

脚のjointのセットアップ

まずはリバースフットを設定する脚のセットアップをします。

joint版リバースフット完成画像

上の画像のように脚のjointを引きます。

そしてjoint orientも上の画像のように揃えます。

joint orientについては過去の記事を参考にしてください。

また、joint orientをなぜ揃える必要があるのかはこちらの記事を参照してください。

IKを引く位置。それぞれのIKの名称

次は、上の画像のようにIK_handleを3本引きます。

①のleg_IKは「Rotate-Plane Solver」でIKを引きます。

②のball_IKと③のtoe_IKは「Single-Chain Solver」でIKを引きます。

leg_IKのまっすぐの膝が上手く曲がらない場合はIKを引く前に膝をちょっと曲げてからRiggingメニューの Skeleton > Set Preferred Angle で優先角を設定してから、rotateの数値を0にもどしてからIKを引いてください。

と、ここまで書いてきましたが、スキニングされたモデルを渡された場合は次の章からの作業になります。

joint 版リバースフットの作成

視覚的にも説明のしやすいjointを使用したリバースフットの作成方法を解説します。

jointを引く順番が重要です。必ず順番通りにjointを引いてください。

joint版リバースフットの足のjointを引く順番

まず踵(かかと)の部分①にjointを配置します。この最初のjointは配置するためのガイドがないのでLocatorを事前に配置しておいてそれにスナップして配置する方法がおすすめです。

②は脚のjointのつま先にスナップさせて配置します。③は親指の付け根にあたるつま先立ちをする部分にスナップさせて配置します。④は足首にあるくるぶしにあたる部分にスナップさせて配置します。

これでリバースフットの外観が完成(まだ機能しません)しました。

リバースフットはこの今作ったjointを動かして制御することになります。ということでこのjointを直接コントローラーにしたい場合は過去の記事でjointのシェイプをNurbs Curveにする方法を説明した部分があるのでこちらを参考にしてください。FKコントローラーの作成のところに書いてあります。

リバースフットを機能させる

今までの作業でリバースフットを作成する準備が整ったので実際に作動させて完成させます。といっても難しいことはなにひとつありません。今まで引いたIK_handleの階層を移動させるだけです。

それぞれのIKをどのjointの子に入れるべきかを示したOutliner

①のleg_IKをくるぶしの(リバースフットの)jointの子にします。ついでにpoleVectorのコンストレインの設定も済ませてしまいます。

②のball_IKを足の指の付け根の(リバースフットの)jointの子にします。

③のtoe_IKを(リバースフットの)jointの子にします。

これでちゃんと機能します。

リバースフットのjoint orientの設定

仕上げにリバースフットのjoint orientを整理しておきます。

joint orientとrotate orderについての説明は過去の記事を御覧ください。

リバースフットの足のjoint orientの設定

joint orientの設定をする場合には一番良く使う軸を一番後ろにする必要があります(jointのrotate orderはすべて「xyz」で使用するものとします)。

踵のコントロールでは360度どこへでも歩きだせるようにZ軸を一番後ろに、次に踵の上げ下げのY軸を真ん中に、残りがX軸になるように設定しました。

リグの階層

今回はアニメーターよりの内容なのでリグの階層わけについては触れませんでした。スキニングされたモデルを渡された状態で基本的には自分しかつかわなりリグをつけるという想定で話をすすめてきました。

コントローラーの階層の下にIK_handleがあるこの階層構造では(IK_handleを触られてしまい)トラブルが起こりそうな状態です。しかし、自分しか使わないリグならばこれで十分だと思います。そもそもこのような案件ではリグにそんなに時間をかけられない状態だからです。なによりアニメーション作業はとても時間がかかるので少しでもそちらにコストを掛けるべきです。


今回の記事が気に入っていただけた場合、ぜひとも他の記事もチェックしてみてください。Mayaのリギングに関する記事をまとめたページです。

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次