今回はMotion VectorとZ-depthのAOVをレンダリングして、Davinci Resolve Fusionでモーションブラーとボケを加えてみます。
モーションブラーを出力する方法は2種類あるので両方紹介します。
Davinci Resolve Fusionでコンポジットする場合は最初の方法(motionvectorを出力する方法)のほうを使用しますが、両方のやりかたを紹介します。それぞれの方法で出力された画像を両方載せていますので違いを確認してみてください。
Motion Vectorの出力方法
MayaのArnoldでMotion Vectorを出力する方法は2種類あります。
プリセットのmotionvectorを出力する方法
Motion BlurをレンダリングするようにRender SettingのArnold Renderタブの「Motion Blur」の設定を「enable」にチェックをいれて「Deformation」のチェックをはずします。「Deformation」のチェックはジオメトリの変形をともなうものに使用します。メモリの消費も増えレンダリングスピードも低下するとのことなので、チェックを外しておきます。「Instaneous Shutter」のチェックはビューティーパスなど他のAOVにモーションブラーが適用されないようにする設定でここにはチェックを入れておきます
Render SettingのAOVsタブのAOV BrowserのAvailable AOVsの中からプリセットの「motionvector」を「>>」で追加する方法です。この方法についてはこれ以上説明の必要はないでしょう。
Davinci Resolve Fusionで使用する場合はこちらを使用します。
aiMotionVectorを出力する方法
もうひとつはarnoldの「aiMotionVector」を使う方法です。カスタムAOVを作成してそれに「aiMotionVector」シェーダーをアサインします。
名前は「arnold_MV」としました。名前がプリセットのものと重複しないように注意してください。そしていつものように横の三角形を押してこのノードを選択してAttribute Editorを開きます。
そして上の画像のように「aiMotionVector」をアサインします。
ちなみに「Nuke」で使用する場合はこちらの方法で出力するようです。
Z-depthの出力
Z-depthの場合は「Avairable AOVs」から「Z」を選んで「>>」で「Active AOVs」に入れます。
プリセットに用意されているものを利用します。
これだけです。
レンダリング画像をみるとこのように真っ白で焦るかもしれませんがちゃんと出力されています。
Arnold Render ViewのExposureのスライダーを一番左にして値を「-5.00」くらいにするとちゃんと出力されていることを確認できます。
これでArnoldでの出力は完了です。
ちなみにopenEXRのように32bit(もしくは16bit)で出力できるフォーマットを利用してください。もしも8bitで出力してしまうと256階調しかないので調整するための階調が足りません。
このようにAOVに分けてレンダリングすると必要なものだけ再レンダリングすれば良いのが利点です。
Motion Vector と Z-depthの出力に関する記事は以上です。
他のレンダリングで興味がある分野があれば以下の記事を御覧ください。
Vertex Color(頂点カラー)のレンダリング方法については以下の記事を御覧ください。
AOVにわけたものをDaVinci Resolve Fusionでコンポジットする方法です。
AOVの出力方法のまとめです。
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