今回はライトごとにAOVを分けてレンダリングをします。その画像をDavinci ResolveのFusionを使ってライティングを調整(強さと色)できるようにします。ライトの位置まで調整するとなると3Dコンポジットでもしないとできないと思います。残念ながらそこまでのコンポジットスキルを持っていません。しかし、色と強さを後で調整できるようになればArnoldのIPRだけでライトの調整をするよりは自由度があがります。
以前書いたMayaのArnoldでAOVでの出力基礎編の実践編です。前回の記事は以下をご覧になってください。

この記事でのMayaシーンはこちらからダウンロードできます。
最終的なレンダリングしたopenEXRの連番ファイルはこちらからダウンロードできます。
2020.12追記
容量が無駄に大きくダウンロードするまでもないデータであり、なによりもダウンロードされた回数が非常に少なかったためダウンロードをやめました。
AOV Lighght Groupの設定
diffuseやspecularといったデフォルトで用意されているチャンネル以外のものを出力するにはカスタムAOVというものを定義してそれを出力します。今回のようにライトごとにAOVを出力するにはカスタムAOVを使わなければなりません。
まず、ライトごとにAttribute Editorを開いて「AOV Light Group *」という項目にライトグループの名前を付ける必要があります。この場合はKey_lightなので「Key」という名前をつけました。ライトの数だけ名前をつけてください。このシーンの場合は「Key」「Fill」「Back」の3つのライトグループを作りました。
カスタムAOVの設定
Render SettingのAOVsタブを開いてカスタムAOVをライトの数だけ(このシーンでは3つ)名前をつけて追加します。
追加したカスタムAOVの設定をします。これをしないと真っ黒なままです。上の画像の様にカスタムAOVを選択してAttoribute Editorを開きます。
<builtin> RGBA を選択します。すると「C.*」ととなりのボックスに記入されているのでそこに追加で「<L.’ライトグループ名(この画像ではBack)’>」と入力します。それぞれのカスタムライトAOVにもライトグループを指定してあげます。
ArnoldのIPRレンダリングで確認してみてください。それぞれのAOVでライトごとのRGBA画像が出力されていれば成功です。
ちなみにこのシーンでは後からライトの調整をしやすいように、すべてのライトの色を白にして強さ(Exposure)を10にそろえています。


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