【Maya tools and scripts】Studio Library の使い方

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studio library アイキャッチ

今までMayaでアニメーションを作成するうえでの効率化に貢献してくれるツール(スクリプト、プラグイン)をいくつも紹介してきました。

今回紹介するStudio LibraryはMayaでのアニメーション作業の効率化という点では「No.1」です。

しかもStudio Libraryは、無料で使えます。

そんなStudio Libraryはいったいどんなツール(スクリプト、プラグイン)なのか。

Studio Libraryは、Mayaで作ったポーズやアニメーションを保存して、呼び出すことが出来るツール(スクリプト、プラグイン)です。

つまり、一度作って保存しておいたポーズやアニメーションを簡単に呼び出せるので、めちゃくちゃ効率が上がる訳です。

Mayaでアニメーションを作る上では、必ず用意しておきたい必須のツールです。

もし、Mayaでアニメーション作業のためのツール(スクリプト、プラグイン)が1つしか使えない状況だった場合は、私は、このStudio Libraryを選びます(どんなアニメーションを作るかにもよりますが…)。

animBot(こちらは有料のサブスク)」とともにMayaのアニメーターにとって必須のツールです。

目次

「Studio Library」とは

かなり古い(10年以上前)動画ですが、これを見ればだいたい分かります。

Studio Libraryとは、Mayaのアニメーション用のツール(スクリプト、プラグイン)です。

ポーズやアニメーションを保存して、簡単に呼び出せるようにするツール(スクリプト、プラグイン)です。

よく使う手のポーズや表情を保存しておけば、簡単に呼び出すことが出来るので、大幅に作業を効率化することが出来ます。全く同じ手のポーズや表情を使わない場合も、似たものから作り始めたほうが効率的です。

ゲームモーションの場合は、なにかと待機ポーズ(アイドリング)へと繋げなければならないので、もはや無くてはならない必須のツールです。

そして、ありがたいことに、無料で使うことができます。

Mayaでアニメーションを作る場合に、最も作業効率化に貢献してくれるツール(スクリプト、プラグイン)と断言できます。

「animBot」とともにMayaのアニメーション作成には欠かせないツールです。

「Studio Library」の使用方法

インストール方法

Studio Libraryのサイトからダウンロードしたzipファイルを解凍し、「install.mel」をMayaのビューポートにドラッグアンドドロップします。

シェルフに追加されたアイコンをクリックすると、Studio Libraryが立ち上がります。

「Studio Library」のインターフェイス

わかりやすいUIで使いやすい

左上にある「+(プラス)」のボタンを押すと、「Folder」「Pose」「Animation」「Mirror Table」「Selection Set」のいずれかを選びます。Foldersの空いた所を右クリックしても「Folder」「Pose」「Animation」「Mirror Table」「Selection Set」を作成することが出来ます。

私の場合は「Sanae」と「kayla」というそれぞれのキャラ用のフォルダを作りました。

ここで作ったフォルダの中に「Pose」や「Animation」や「Mirror Table」や「Selection Set」を作って登録します。

ポーズの登録

まず、当たり前ですが、ポーズを作ります。

その後、ポーズ作成に関係するすべてのコントローラーを選択した状態で以下のことを行います。

まず、「+(プラス)」ボタンを押して(または、ポーズを作りたいところを右クリックして)「Pose」を作成します。すると、右側に「スクリーンショット」「Name」「Comment」を入力するエリアが出てくるのでそこに、ポーズの名前とコメントを入力します。「スクリーンショット」のエリアをクリックすると、viwportからスクリーンショットをキャプチャーすることができます。

このようにWindowが出てくるので「Capture」する

viewportを操作して「Capture」ボタンを押せばスクリーンショットが出来ます。

アニメーションのスクショはアニメーション

ちなみにアニメーションのスクリーンショットの場合は「jpgシーケンス」の動画になります。

これでポーズの登録が出来ました。

ポーズの呼び出し

右手の「パー」のポーズを例に説明します。

基本的には「パー」のサムネイルをダブルクリックすればポーズが適用されます。

Options
Keyチェックを入れるとキーが打たれた状態で指定のポーズにする。
逆に言えば、チェックを入れなければキーが打たれていない状態で指定のポーズにする。
Mirror「Mirror Table」に基づいてミラーリングする。
Additive加算する(ポーズが壊れることが多いのでほとんど使わない)。
Search and Replace
入力した文字列に基づいて実行する。
<例>左側のボックスが「R_」で右側のボックスが「L_」の場合。本来右側のポーズだったものを左側に適用する。
Namespace
ネームスペースの設定。
Slider
ブレンド具合をスライダーで調整。
ポーズ適用時のオプションの説明

アニメーションの登録と呼び出し

アニメーションの場合も基本は同じです。

アニメーションなのでタイムラインがあります。

アニメーションについても同じ感覚で使えます
Options
Connectsourceのタイムラインにアニメーションをペーストする。
Current Time今のタイムスライダーの位置にアニメーションをペーストする。
Source保存されたアニメーションのフレーム範囲。
Option「replace」置き換える。
「replace all」すべて置き換える。
「insert」挿入する。
「merge」統合する。
Poseと違う部分のみ

「Mirror Table」の使い方

「Mirror Table」を設定すれば左右反転ができます。

Optionの中の「Swap」で左右のポーズを入れ替えることが出来ます。

右が「チョキ」で左が「グー」
右が「グー」左が「チョキ」

「Swap」を使うと左右の入れ替えが上の画像のように簡単にできるようになります。

その他に「left to right」と「right to left」があります。これらは名前の通り「左のポーズを右に適用」と「右のポーズを左に適用」です。

「Selection Set」の使い方

「Selection Set」とは選択するもののセットです。

Mayaに標準である「Quick Select Set」と同じです。

登録したコントローラーを選択するだけです

つまり、登録しておいたコントローラーを選択するだけのことです。

例として顔のコントローラーを全部選択する「Selection Set」を作りました。

Pickerがない場合には重宝するでしょう。

もっと詳しく使い方を知りたい場合

英語ですがとても詳しく解説しています

Studio Libraryの使い方をもっと細かいところまで知りたい場合は上のYoutube動画がおすすめです。正直に言うとこの動画を見てブログでわざわざ説明を書くのが嫌になってしまいました(笑)。それだけよくわかる動画なのでぜひ観てください。

英語ですが、日本語の自動字幕をつければ問題ありません。

いっそのこと、英語の勉強のために、字幕なし(または英語字幕)で観るのもおすすめです。

まとめ

Studio Library
総合評価
( 5 )
メリット
  • 簡単にポーズとアニメーションの登録と呼び出しができる。
  • 無料。
デメリット
  • 完全に理解するのは大変。

Studio LibraryはMayaでアニメーションを作る上で必須のツールです。しかも、無料で使えることから使わない理由がありません。

Mayaでアニメーション作業の効率化という点では、No.1のツール(スクリプト、プラグイン)です。

本来ならばMayaの標準機能でカバーして欲しいところですが、「すでにこのような素晴らしいツールがあるのだからわざわざ作る必要もないか…」といったところでしょう。

ただ、使いこなすためには、細かい仕様まで理解しなければならないので、時間がかかります。

しかし、それ以上の見返りがあるツール(スクリプト)なので、いろいろと試してみて使いこなせるようになりましょう。

Mayaで使える便利なツール(スクリプト、プラグイン)をまとめた記事はこちらです。

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