「animBot」の使い方 part2

Animation

今回も使い勝手が良いものを中心に紹介します。

とくにグラフエディターのハンドルを調整するタンジェント関連のツールが沢山ありますが、すべてを紹介するのはスペースと労力の無駄になってしまうので特に有効なものだけをPickupします。

「animBot」の使い方を解説するシリーズのPart2になります。

「animBot」の導入方法と使い方のpart1についてまだ読んでいない方は過去の記事を参照してください。

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Tangents ツール

Tangentsというグラフエディターのタンジェントを扱うツールがこのように沢山用意されています。

最初に表示されていないものも表示させるとまだ隠されていたものがあります。

しかし、実際に有効なツールは非常に限られています。

なぜならばMayaの基本機能と同じもの(オプションですべて表示させた場合の左から5番目以降のものAuto Tangent、Spline Tangent、Clamped Tangent、Linear Tangent、Flat Tangent、Step Tangent、Plateau Tangent)だからです。よってこの7つについては説明しません。

ということで「animBot」としての新たな機能は左から4番目までの「Cycle Match Tangents」「Best Guess Tangent」「Polished Tangent」「Bounce Tangent」だけです。

Cycle Match Tangents

まずは一番左にあるCycle Match Tangentsです。一番最初に出てくるTangentsツールであることからもわかるように、最も有用なTangentsツールでもあります。もしも、Tangentsツールでどれか一つしか使えないということになった場合には私は迷いなくこれを選びます。Tangentsツールは沢山ありますが、まずはこれさえ(これから)覚えればとりあえずはOKです。

タンジェントをあわせてくれます

最初(または最後の)ハンドルを操作してタンジェントを変更してからCycle Match Tangentsを押すとそのタンジェントに合わせてくれます。Walk Cycle等を作るときに非常に便利な機能です。

また、オプションのFirst KeyとLast Keyを使用することによって明示的に変更するタンジェントを選ぶことが出来ます。

その他のタンジェントツール

上で書いたように他のタンジェントツールはお好みで…という程度のものだったりします。しかし、その中でも有用なものをいくつかPickupしました。

Best Guess Tangent

Maya標準のAuto Tangentよりも「いい感じ」にしてくれるというものです。どんな風に「いい感じ」かはデモ動画を見たり実際に試してみてください。ステップド・ブロッキングの段階から次に進むために「とりあえずこれでカーブを慣らそう」という感じに使えます。標準機能のAuto Tangentよりも「いい感じ」にしてくれるのでそこに期待してこちらを使うのがおすすめです。次に紹介するPolished Tangentとの微妙な違いをケースバイケースで使い分けると良いでしょう。

Polished Tangent

これを使うだけでポリッシュは完璧です…なんていう都合の良いツールはさすがにありません。これもまた「もっと、いい感じ」にしてくれるものですが、ポリッシュの作業に入る前にとりあえずこれをしてカーブを整えるなどの使用方法が想定されます。

Bounce Tangent

バウンシングボールで地面から跳ね返る動きを作る時のようにハンドルを角度をつけて折ってくれますが、「わざわざこのツールでやらなくても良いかな…」というのが正直な感想です。ボールがバウンドする時のグラフエディターの使い方はいろいろ流儀があって、過去に書いた記事のグラフエディターとレイヤードアプローチに詳しく書いてあります。この記事の流儀に従うとこのツールは使わないことになります。

SelectionツールとAnimationとPoseのコピーツール

Selection Display

入り組んでいて選択しづらいものを選択する場合などに使います。

たとえば左手の薬指だけを選択するのが難しい(面倒な)場合には、まず左手すべてを選択してからSelection Displayを押し、選択したリストをWindowに表示します。次にそこから薬指だけ選ぶといったことが出来ます。

ちなみに表示される数字は選択されたコントローラーの数です。

Select Sets

こちらは「animBot」の始め方の記事にも書きましたが、Pickerのようにコントローラーを選択するためのWindowを作ることが出来ます。

上の画像のように選択するボタンの色を決めることができます。

また、オプションでSelect Setsのインポートとエクスポートもできます。

Select Opposite

左右のコントローラーの選択を切り替えます

左右対称のコントローラーの選択を切り替えます。

また、オプションでは片側だけ選択しても両方選択されるようにすることもできます(Auto Select Opposite)。

Copy Animation と Paste Animation

左足のチャンネルボックスで選択した項目を右足にアニメーションをコピー

左足のチャンネルボックスで選択したアトリビュート(rotate X)のアニメーションを右足のrotate Xにペースト。

一括で転送することもできます

Paste Animation To…を使用するとWindowでコピー元とペースト先を選択することができます。

Copy Pose と Paste Pose

こちらはポーズのコピーとペーストができます。

使用方法は基本的にアニメーションのコピーとペーストと同じです。

Mirror Pose と Align Objects

Mirror Pose

Mirror Pose

ポーズを反転させます。Norman Rigのように手首に90度近い数値が最初からはいっているとうまくいきません。リグを作る際にはアトリビュートの値を0(場合によっては1の時もありますが…)にするとデフォルトポーズにしておくことは非常に重要だということがわかります。

Snapshot Mirror Settingsでデフォルトポーズを定義すればNorman Rigでも機能するかもしれません(Norman Rigを定義するとMayaが落ちてしまうので検証不能でした。成功した方がいれば教えて下さい。)。

Mirror All Keysを使えばアニメーション(複数のキーフレーム)もミラーリングできます

Mirror All Keysを使用すればポーズだけでなくアニメーション(複数のキーフレーム)もミラーリングすることができます。注意が必要なのは厳密には複数のキーフレームがミラーリングされるだけなのでアニメーションカーブのTangentは考慮されません。デフォルトのTangentでミラーリングされるのであとで調整する必要があります。

腕をふるアニメーションはオフセットさせればWalk Cycleにも使える機能です。

Align Objects

Align Objectsを使用するとコンストレイン(というよりもMatch Transformations)のようにオブジェクトの位置(回転、スケール)を合わせることが出来ます。

Match Transformationsについては過去の記事に書いてあるのでそちらもよろしければご覧になってください。

こちらのツールも上のMirror Poseと同様にひとつのポーズだけでなく複数のポーズ(キーフレーム)を合わせることができます。

Align Objects All Keys

Align Objects All Keysを使用するとTranslateとRotateのキーを合わせることが出来ます。Scaleもあわせたい場合にはAlign Objects Scale All Keysも使用してください。また、こちらもMirror All Keysと同じく、あくまでもキーフレームを合わせる機能なのでアニメーションカーブのTangentはデフォルトのものが適用されます。Tangentも同じにしたい場合はあとで調整をする必要があります。

Copy Xform Relationship と Copy Xform World Space

Copy Xform Relationship

このXform Relationshipツールは親子関係の相対的位置を記憶しておいて、親のオブジェクトが移動しても子のオブジェクトをその相対位置に配置するというものですが、説明だとわかりづらいので実際の使用例を見てみましょう。

ボールを握って動かすアニメーションを腕につけます

手が動いているだけなので当然のことながらボールは動きません。

手のアニメーションは3つのキーフレームだけからなる単純なアニメーションです。

手がボールを握っているフレームで「ボールを先に選択して、次に手首のコントローラーを選択します。それからCopy Xform Relationshipのアイコンをクリックします(これで手首を親としてしてボールを子として相対位置を記憶させます)。」

その後はボールだけを選択してオプションの「Paste Xform Relationship All Keys」を押します(または、Copy Xform RelationshipのアイコンをCtrl + Alt + Shift + Clickします)。これで親の手首にキーが打たれたフレームに子のボールに最初に記憶させた親からの相対位置にキーが打たれます(3つのキーフレームが同じフレームに打たれます)。

ボールは手ついてくるようになりましたがフレームによっては位置がずれてしまいます

一応ボールは手についてくるようにはなりましたが、手のアニメーションは3つしかキーフレームを打っていないアニメーションなのでキーが打たれていないところでは手とボールの位置がずれてしまっています。

これを直すには今度はボールだけを選択して、Paste Xform Relationship Bake Framesを押してください(または、Copy Xform RelationshipアイコンをCtrl + Alt + Clickしてください)。

これですべてのフレームで位置があうようになりました

Bakeすることによってすべてのフレームで手とボールがめり込まなくなりました。Bakeではなく1フレームずつ確かめながらキーを打ちたい場合はPaste Xform Relationship Next Frameを使用してください。

物の受け渡しのアニメーションはMaya標準の機能だけで作ろうとするとコンストレインのウェイトの値を切り替えながらアニメーションをつけなければならないとても面倒な作業になってしまいます。しかし、これを使用するとわずらわしいそれらの作業をすることなく効率よくアニメーションを作成出来るツールです。これは「animBot」の目玉機能のひとつと言って良いでしょう。

Xform World Space

こちらはWorld Spaceバージョンです。

Copy Xform Relationshipはあるオブジェクトの子の相対位置を記憶してそこに配置しますが、Xform World Spaceは絶対座標のワールドスペースを記憶してそこに配置します。

使用方法は同じなので例はあげません(結構な長文になってしまったため…)。

xformって何か…?と疑問に思われる方は、過去に書いた記事でMayaのxformコマンドについての記事を読んでみてください。

MayaでFKとIKのマッチング(位置合わせ)方法 part2 (xformコマンド版)
MayaでFKとIKのマッチング(位置合わせ)方法のpart2です。FKとIKのマッチングの前にFKとIKのブレンド(切り替え)の記事を読んでいることを前提としています。まだ読まれていない方は最初にそちらをお読みください。...

Selection Attribute Space Switcher

これはスペーススイッチをするためのツールです。

Space SwitchをするためのWindowがでてきてSpaceの切り替えがしやすくなります。

というだけでなく、普通はSpace Switchで例えばWorldからHeadに切り替えた際にはデフォルトポーズに戻ってしまいますが、このツールで切り替えた場合には切り替え前のポーズを保ったままSpaceを切り替えることが出来ます。上の画像の位置でWorldからChestにスペースを切り替えましたが手の位置はそのままで切り替えることができました。そのために非常に有用なツールです(スペースの切り替えで移動してしまう場合はLocatorなどで位置を記憶しておき、そこに再びあわせなければならないため)。

Space Switchについては過去の記事(リグでスペーススイッチをする方法)に書きましたので興味のある方はご覧になってください。

残りのツールの紹介はpart3に続きます。

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